テ。

 いつものバス停にて――


「スリ~ディ~エスエルエルぐらいのおっきさのパソコンかぁ~……ノ~パソ――ノ~パソなのかな? そもそも、もうスマホもノ~パソみたいなモンだし……それはそれとしても、コガタのゲ~ミングPCはほし~なぁ~! これがあればちょっとやすみジカンにコンテンツルレとか、ひるやすみゴハンたべながらキンキュ~いこ、バスのなかでレグひねってくっかな、とかできんだよね!」

 そんな事を言いながら、続きを読み進める。


「ふむふみゅ~……15ニチからクラウドファンディングかいしかぁ~……このキジにあるゼンカイのキシュはデンゲンまわりがジャッカンふあんでサイアクはBIOSアップデ~トで2ドきど~しなかったゼンカアリっと……F〇、D〇、PS〇2はフツ~にうごきそ~だけど……う~ん……やっぱしこ~ゆ~のはパソコンいじるのがスキなオジサンとかがクノ~しながらつかうタイプのキカイだな~……ヨシ! おと~さんにかわせよっと!!」

 イブキがそんな事を言っている隣では、


「あ~あ~……」

 月夜がスマホ片手、もう片方の手を見ながらそんな声を洩らしていた。


「ウチの手……」


「もっとデッカくなんないかな?」


「なにいってんのっ!?」

 月夜の呟きにイブキがそんな反応をする。


「テはちっちゃいほ~がカワクていいじゃん!」

 イブキは月夜の手を取りながら、


「だって、鳥豚牛の肉のつかみ取り――手が大きいほうが有利じゃない?」

 月夜がスマホ画面に映った焼き肉屋のイベントを見せながら、


「……月夜らし~けどテはそのままのほ~がいいとおもうよ」

 イブキは女の子らしい月夜の手をムニムニ揉みながら、そう言うのだった。

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