ぱんダ。

 いつものバス停にて――


「ギョ~ムヨ~の1キロプリンかぁ~」

 イブキがパック牛乳にはいった豆腐のようになっているプリンの画像を見ながら、


「もうカレシできるカクリツひくいし、こ~ゆ~デッカイけ~オカシたべてすごすモン! クリスマス!!」

 イブキがそんなヤケっぱちな発言をしている。


「まだアサだからワンチャンあるけど……むぅ……そんなにゼ~タクいってないのになぁ~……スイッチがにあって240ジカンクソゲ~をやすみなしでできるメンタルの2つさえあればいいのに……」

 イブキがそんな事を言っている隣では、


「パンダは動物界一のうかつな動物?」

 月夜がそんなタイトルの記事を読んでいた。


「ふむふむ……フツ~野生の動物というのは急所の少ない背中を上に、頭を上げて広い視野を確保する。また種類によっては睡眠中でも目や耳が機能しているモノもいる。なのにジャイアントパンダは野生でもお腹を上に向け、まるで休日のお父さんのように大の字で寝ている。へぇ~……動物園だけじゃなくって野生でもそ~なんだパンダって」

 月夜はそんな事を言いながら、先を読み進める。


「パンダは標高四〇〇〇メ~トル級の高山に生息していたために、ライバルや天敵がいなかったのが原因かぁ~」


「きっと月夜がちかくにいたらもっとケ~カイシンつよくなっただろ~にね」


「ど~ゆ~意味よ?」


「月夜がパンダさんをたべるから、ケ~カイシンがみにつくって」


「いくらウチでもパンダはたべないわよっ!」

 そういって怒る月夜だった。

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