さんたにねがいヲ。

 いつものバス停にて――


「肉タワ~でお鍋っ!?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事に喰いついていた。


「たっぷり野菜に肉を巻き付けて……って肉オンリ~じゃないのか、ちょっと残念。でもインパクトはすっごいわね~。こんなん一人占めしてみたいわ~」

 月夜が一人鍋宣言をしている隣では、


「レトロゲ~ムせんよ~きジェネ~ションⅢっ! これイイっ!!」

 イブキがゲ~ム情報アプリの中にあった、そんな記事に瞳を輝かせていた。


「しかも、50タイトルないぞ~のうちア~ケ~ドゲ~ムが24タイトルっ!!」

 その後にイブキはジッと収録タイトルを読み、


「おぉ! ダブルドラゴンシリ~ズあるじゃん! マジドロとチャイニ~ズヒ~ロ~にヒリュ~のケンまでっ!! じみにくにおくんもはいってるしっ!? これはヨコスクアクのホ~コだよっ!」

 興奮ぎみそういうイブキに、


「アンタ前にゲ~ムや機械は新しい方がいいっていってなかった?」


「ふふん♪ レトロゲ~ムはレトロゲ~ムなりのよさがあるのっ! デ~タ~ヨ~リョ~がギリギリでナマエのダクテンさえセツヤクしたり、オ~プニングをけずったりデ~タすくなさでどんなふ~におもしろいモノをつくろ~かドリョクしたケッカ、いいものができたり(だいたいカオス)するんだよっ!」


「へぇ~……」


「コトシのサンタさんにはレトロゲ~ムのタワ~もってきてほし~なっ!」

 イブキは三〇〇本のレトロソフトが高く積まれた画像を指して、


「ウチはこの肉鍋タワ~がいいな」

 月夜は天井まで届きそうな肉のタワ~の画像を指しながら、

 今年のサンタはとても荷物が多くなりそうである。

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