ろまン。

いつものバス停にて――


「この季節だからできる高額アルバイトかぁ〜……」

月夜がスマホの求人アプリを見ながら、そんな事を洩らした。


「も〜すぐ冬コミだし、すこし軍資金の足しになにかしよ〜かしら?」

そんな事を言いながら、高額の短期特集を見る。


「おせちの箱詰め……クリスマスケ〜キの……ダメ……どれも食べちゃダメだよね? どっかに作ったそばから食べる仕事ないかしら??」

月夜がそんな無茶な事を言っている隣では、


「た、たいよけ〜がいからハマキがたのなにかがむかってきてるっ⁉︎」

イブキが地球滅亡を聞かされた某編集者のような表情で、


「こんなん……こんなんゼッタイ、ウチュ〜じんのフネだよっ‼︎」

イブキがNASAの発表した想像図の画像を見ながら、


「で、それがまた例によって例の如く地球にぶつかるの?」

毎回、同じようなリアクションのイブキに呆れながらそう口を挟んでくる月夜。


「えっとね〜……」

月夜の言葉に先を読み進めるイブキ。


「ううん。ショ〜トツとかそ〜ゆ〜はなしじゃないみたい。ただメズッラスィ〜ってだけっぽい」


「なんだ……タダのほそながい岩なのね」


「いやいやウチュ〜センだよ。ただチキュ〜にヨ〜がなくってとおりすがっただけの」


「まあ、なんにしても何事もないワケよね?」


「うん」


「それだけであんなに驚いてたの?」


「ウチュ〜ネタはおおげさにいっとかないと」


「そうなの?」


「わかんないけど、90ネンダイごろからのデント〜なんだって、なんかナナノツキにキョ~フだいお~がおちてきたとかなんとか……」


「落ちてきたの?」


「きたんじゃない?」


「大変じゃん! ど~なったの?」


「さぁ~? でも、ほらイマいないしだれかがたおしたんじゃない? キョ~フのダイオ~」


「――ってか、恐怖の大王ってなに?」


「さぁ~……? ゾ~〇?」


「結局、アンタほとんどわかってないじゃないっ!?」


「あらためていわれると、そ~かも……」

 言葉の響きだけでロマンに浸れるイブキだった。

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