ひみつ。

 いつものバス停にて――


「年始や年末に巫女のバイトかぁ~……」

 月夜が求人アプリを見ながら、そんな事を呟いていた。


「なにやるんだろ? 妖魔退治……お祓い……なワケないか、でも一度は着てみたいわよね~巫女服――」

 月夜は自分が袖広の真っ白な服に真っ赤な袴、髪は絵本――巫女さんが髪をまとめている紙のアレ。姿を想像する。


「まあ、悪くないと思うけど……」

 と、自画自賛をしていると、


「月夜……ミコさんはけがれてるとできなんだよ」

 イブキが口を挟んでくる。


「し、失礼ねっ! 一体ウチのどこが穢れてんのよっ!!」

 月夜は諸手を上げて「んも~!」と効果音がつきそうな勢いで抗議する。


「スマホのなかをみれ――「あら~AR技術でライトセ~バ~使ったチャンバラができるみたいよ」」

 イブキの言葉を遮る様に、


「ホントにっ! どんなどんなっ!?」

 ひったくるように月夜のスマホを奪う、


「おぉ! せんよ~のライトセイバ~コントロ~ラ~とヘッドセットをつかってカソ~せかいでたたかえるっ!? いいね~!」


「いいでしょ~」

 全く興味なさそうな表情で同意する月夜。


「いいジダイになったよね~」


「そ~ね」

 同意の声を返しながら、話題が逸れた事にホっとする月夜だった。

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