ふぁんたジ~。

いつものバス停にて――


「ハンバ〜グレストランで巨大ハンバ〜グが復活っ⁉︎」

月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事に喰いついた!


「通常が一五〇グラムのトコ、これなら四〇〇グラム――二倍以上じゃないっ!」

月夜は自分の前にデッカいハンバ〜グの載った皿が三皿並んでいるのをイメ〜ジする。


「こんだけあったら、満足できるかも? じゅるり」

総量1、2キロのハンバ〜グを妄想している月夜の隣では、


「そ、そうだったんだ……」

イブキが驚愕の表情でなにかを読んでいた。


「こ、このヨはホントじゃないんだっ!? だ、だから……だからかイブキさんホントはキョニュ~なハズなのに……」

 イブキは自身の大平原のような起伏のない身体を見下ろしながら、そう洩らす。


「だから、それは幻想だって」

 月夜が呆れながら、そう洩らすと、


「ふふん♪ このシ~アイエ~のホ~コクショによると、ギャクにこのセカイがゲンソ~ってカノ~セ~もあるんだってよ」

 イブキはドヤ顔で読んでいたスマホ画面を見せてくる。


「また、そんなオカルトっぽい記事を……」


「これによると、いまみえてるセカイはホラグラムでじっさいにはちがうカノ~セ~があんだってさ、だからイブキさんももっと、こ~――」

 イブキはいつも通り峰不二〇に自分の顔をハメこんだ雑コラのような姿をイメ~ジする。


「いや、それこそ幻想だから」

 呆れ顔でそういう月夜の声もイブキの耳には届かなかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る