ぴざVSぽてト。

 いつものバス停にて――


「サンマ~さんま~♪」

 イブキがゲ~ム情報を読みながら、そんな歌を口ずさんででいた。


「カイボ~かんタイセンだけかな~っておもってたらウンもタイキュ~もあがんだモンなっ! それがドロップするなんてコトシのサンマまつりはアツイ! アツすぎるっ!!」

 上機嫌な歌をやめると、そんな事を言って拳を握る。


「もう、シゲンやバケツがコカツするまでエンエンとほって、ほって、ほりまくるしかないよねっ!!」

 イブキがそんな決意をしている隣では、


「Lサイズピザが半額っ!?」

 グルメ系アプリを見ていた月夜がそんな声を上げた。


「見てよ、見てよ! 半額だって、半額なら普段一枚しか頼めないトコを二枚いけんのよっ!!」

 興奮のあまり隣のイブキにスマホ画面を見せながら、そう言ってくる。


「ん~……ピザのLサイズなんて2マイもたべらんないよ~」


「そんな事ないわよ。食べてみると意外といけるわよ五、六枚なんてウチ平気だもん」


「……それは月夜だけ。あっ! イブキさんこっちのポテトゼンピンハンガクのがきになるっ!!」

 イブキが下記の関連項目のとこにそんな記事を見つけて、


「え~! ポテトよりピザでしょ!!」


「ポテトだよ」


「ポテトなんて塩味ばっかしで味気ないじゃない!! ピザならいろんトッピングを楽しめるし、なによりチ~ズがおいしのよっ!!!」


「そのシンプルさがいいんだよっ! ピザなんてデブメシまっしぐらいろんなアジがするし、なによりそんなにたべらんないっ!!!」

 二人の主張が真っ向から対立し、二人は視線で火花を散らすのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る