もとめるもノ。

 いつものバス停にて――


「もうすぐ夏コミかぁ~……」

 月夜がなにかのアンケ~ト記事を読みながら、そんな風に洩らした。


「コミケ参加者一八から四九歳に調査したアンケ~トの結果、約九割の人が冬コミよりも夏コミの方がツライと回答……わかるわ~」

 アンケ~ト記事を読みながら『うんうん』頷く月夜。


「夏コミは暑いっ! とにかく暑いのよっ!! 並んでる時なんて「あぁ……召されるかも……」って思う時もあるぐらい暑いっ!!!」

 月夜がそう力説している隣で、


「そんなトキこそっ! キンキンにひえたコ~ラですよっ!」

 イブキが満面のドヤ顔でそう言い放つ!


「いや~。そんな物がすぐぬるくんっちゃうぐらいの熱気なのよ~……参加者や売り子の熱気とか欲望とかいろんなエネルギ~が会場全体を取り巻いてててね~……異世界の扉が開くとしたらあそこだろ~ってぐらいのエネルギ~がさ~」


「ん~……」

 月夜の言葉に考え込むイブキ。


「月夜はさ~……なんでそんなトコいくの?」


「そ、それは……」

 そこし言いよどんだ後に、


「そこに求める物があるからよっ!」

 握り拳を掲げそういう月夜に、


「……BLボンかぁ~」

 呆れ顔でそう洩らすイブキだった。

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