ふれ~ズ。

 いつものバス停にて――


「謎肉丼?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事に首を傾げる。


「なんだろ? 謎肉丼??」

 そんな事を洩らしながら、先を読み進める月夜。


「あ~……カップヌ~ドルにはいってるアレね。あの肉をゴハンが見えなくなるぐらい上に乗っけた丼かぁ~……カップ麺のス~プで煮込んだ謎肉を丼の上にしきつめた食べ物でカップヌ~ドルミュ~ジアムでのみ販売……八月三一日までで一日二九食限定っ!? 結構、レアね」

 月夜がそんな情報に興味を惹かれている隣では、


「あのユ~メ~ゲ~ムメ~カ~のキャッチフレ~ズがヘンコ~!」

 イブキがゲ~ム情報の中にあった、そんな記事に驚いていた!


「そ、そんな……あの『セ~ガ~』がなくなちゃうなんて……こ、こんなショ~ゲキテキなはなしは2001ネンのドリキャスせ~さんしゅ~りょ~いらいだよっ!!」

 その時代に生まれていないハズのイブキはそんな事を言いながら、


「月夜、月夜! タイヘンだよっ!! 『セ~ガ~』がなくなっちゃううんだって!!!」


「なによソレ?」

 月夜が興味なさそうに返す。


「えぇ! ゲ~ムあんましやんなくてもテレビとかのCMでやってんじゃん!!」


「ウチ、あんましテレビ見ないしなぁ~……」


「もうっ! このイチダイジがわかんないなんてっ!!」

 共感を得られない月夜にそう言って不貞腐れるイブキだった。

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