NASAがぼしゅ〜してタ。
いつものバス停にて――
「トウモロコシのおいし〜食べ方かぁ〜……」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「確か収穫した瞬間が一番、糖度が高くておいし〜って事ぐらいしか知らないなぁ〜」
そんな事を洩らしながら、先を読み進める。
「へぇ〜……水から茹でるのかお湯から茹でるのかで食感が変わるんだ! 水から茹でるとふっくらした粒にお湯からだとシャッキとした歯応えの粒になるかぁ〜。これは好みの問題かな〜」
そんな事を呟く月夜の隣では、
「んしょ、んしょ」
イブキがなぜか折り紙で鶴をつくっていた。
「できた!」
すっごくシワくちゃなうえに形もイビツな鶴を折りあげて。
「なにしてんの?」
月夜がその様子をみて尋ねてくる。
「ふっふん♪ これだよっ!」
イブキはそういってスマホ画面を見せてくる。
「NASAが折り紙職人を募集中? なにこれ??」
「ウチュ〜でホ〜シャネツからロケットをまもるシ〜ルドにゴクウスのソザイをつかうんだって、そのさいにコンパクトにまとめたり、ひらくときモジャモジャにならないようにするためにオリガミのうまいヒトをやといたんだってさ!」
「へぇ〜……」
「これをみせればNASAのヒトも『お〜! サイヨ〜!」ってゆ〜のまちがいナシっ!」
イブキは形もイビツでシワだらけの可哀想な鶴を掲げながら、
「ちょっと貸して」
そういってイブキのカバンから折り紙を一枚取り、
「このくらい出来ないと無理じゃない?」
綺麗に折りあげた鶴を見せながら、そういう月夜だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます