しんキノ~

 いつものバス停にて――


「ライゲツまでサ~ティワンでダブルアイスをたのむとトリプルになるキャンペ~ンちゅ~! やった!!」

 アイスが『デデンっ!』とのった三段アイスの画像を見ながら、


「アンタこの前、ウチに一個で十分とかいってなかった?」

 それを見ていた月夜が口を挟んでくる。


「ピザはね! ピザは1こでジュ~ブンだけど、アイスはベツっ!」


「そんなにアイスばっかし食べるとお腹冷えるわよ」


「ふふん♪ そ~ゆ~ときはゲ~ムしてあったかくなかったスマホをおなかにあてるといいよ」


「いや、そんなになるまで食べなきゃいいじゃない」


「そうそう。しんキノ~といえばシンガタのアイフォンがついにかんぜんボ~スイになるってウワサほんとなのかな~?」


「へぇ~……ついに防水になるんだ~」


「うん! ほかにもムセンジュ~デンやQRコ~ドもよみとれるようになるみたいよ」


「えっ!? QRコ~ドは今でも使えるでしょ?」


「……つかえないよ。月夜」

 いまだ使いこなせていない月夜だった。

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