おとしもノ。

 いつものバス停にて――


「ガング~トさんのカイニかっこいいな~!」

 イブキがスマホ画面を見ながら、そんな事を呟いていた。


「おっ! カイニまでそだてたヒトはわりといるけど、もうユビワわたしたヒトもいるのかっ!? みんなすっごいなぁ~……さすがゴ~ルデンウィ~ク」

 そんな妙な事に感心している隣では、


「道を歩いていたら財布が落ちていたというシュチュエ~ションで取る行動は?」

 月夜がそんな内容のアンケ~ト記事を読んでいた。


「う~ん……ウチだったらすぐ警察にとどけるケドなぁ~……他のみんなはど~なんだろ?」

 続きを読み進めるために下へと画面をスクロ~ルさせる。


「トラブルに巻き込まれたくないから無視するってのも結構あるのね。ほかには近くに動画撮ってるユ~チュ~バ~を探す? いまの時代にはそんなモノまであるのかぁ~……。 あっ! でも、交番にとどけるって人が圧倒的に多いってなってるな」

 やっぱしそ~なのか~と洩らした後に、


「アンタだったらネコババしそうね」

 口元に手をあてて、イブキを見ながらそんな事をいう月夜に、


「そんなコトしないモンっ!」

 心外だ憤慨するイブキ。


「ちゃんととどけるモン!」


「やっぱりそうだよね~」


「だって、もしおとしたヒトがやさしくゲ~ムのうまいヒトだったらチャンスじゃん!」


「あ~そ~すっすか……」

 呆れ顔でそう答える月夜だった。

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