めがね。

 いつものバス停にて――


「レゴブロックのようなハンバ~ガ~――レゴブロックバ~ガ~?」

 月夜がグルメ系アプリを見ながら首を傾げる。


「う~ん……なんかあんまり食欲を湧かすビジュアルじゃないなぁ~……」

 月夜がレゴブロック型に焼かれたバンズのハンバ~ガ~が写ったスマホ画面を見ながら、


「なんか精巧すぎてバンズとゆ~よりもスチロ~ルっぽい感じだし……でも、はさまってる肉とかかってるソ~スととろけたチ~ズはおいしそ~……じゅるり」

 肉部分に視線を合わせたままの月夜の隣では、


「オンナのコがメガネをはずしたら、じつはビジンとゆ~ゲンショ~がジッサイにあるとおもってるオトコのヒトは60パ~セントもいるんだぁ~」


「チョ~ド、オ~ヨドさんのメガネでるしイブキさんもかけてみよ~かな? オ~ヨドさんのロケランメガネ」


「ロケランメガネってなによ?」

 イブキの呟きが聞こえたのか聞き返してくる。


「そんなコトよりもさ~。イブキさんもメガネしたほ~がいいかな~?」


「なんで? アンタって目悪かったっけ?」


「ううん。りょ~めとも2,0だよ」


「じゃ、必要ないじゃん」


「ほら、イブキさんのこのミリョクをちょっとでもおとさないと……」


「……これ以上、落としたらなくなちゃうよ?」


「そこから、メガネをはずしたときのインパクト、それにメガネをするコトによってイブキさんのチテキなイメ~ジがよりゾ~カするとおもうんだ~!!」


「知的ねぇ~……」

 胡散臭いモノでも見るような視線の月夜はそれ以上何も言わなかった。


 結局、面倒になって一週間ほどでメガネをやめるイブキだった。

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