とり。

 いつものバス停にて――


「バレンタイン企画でハ~ト型のピザがかぁ~……」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読みながら『♡』のピザ画像を見詰める。


「こ~ゆ~のだったらほしいかな? ケド……」

 月夜はなにかを迷いながら、


「これをホワイトデ~に貰うにはバレンタインに何かをあげないとイケないワケでぇ~……ウチが先にあげないとイケないんだよね~……ウチが人に食べる物を……くっ!」

 悲痛な表情でそう呻く月夜の隣では、


「タカさんがいっぱいのったヒコ~キ?」

 イブキが航空機のキャビン内を写した画像を見ながら、


「えっ! なにこれっ!?」

 イブキの眺めているスマホ画面が視界にはいった月夜は驚きの声を上げる!


「なんで飛行機の座席に鷹がとまってんのっ!?」


「ん~……なんかねアラブのオ~ゾクがジブンのタカをはこんでんだってさ~」


「飛行機で? 自分で飛んでいかせればいいじゃない」


「チュ~ト~のほうだとタカとかはヒトとおんなじなんだって、タカようのパスポ~トとかサンマンつうとかハッコ~されてるらしいよ」


「へぇ~……」

 月夜は鷹がセキュリティチェックを受けてる動画――大人しい鷹が撫でまわされてる様にしかみえない動画を見ながら、


「でも、こんなに大人しいならカッコ良くてカワイイかも?」


「こんなんもあるよ」

 そういって飼い主なのか白いタ~バンの上で翼をバタつかせながら荒ぶる鷹の動画を見せる。


「う~ん……なんか焼き鳥食べたくなってきたかも……」

 月夜の視線が手羽と腿に集中し始めた。

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