おひるねわ~く。

 いつものバス停にて――


「おぉ! ロボットにヘンケ~するケ~タイデンワっ!!」

 イブキがテクノロジ~系ニュ~スの中にあった、そんな記事に驚嘆の声を洩らす。


「ケ~タイのカイシャとタカラトミ~がキョ~リョクしてつくったケ~タイかぁ~……でも、ガラケ~かぁ~……スマホでつくってくんないかなぁ~……ニホンジュ~のアイフォンあつめてガッタイさせればチョ~キョダイロボができあがるよっ! Siriがジンコ~チノ~でソウジュ~してオンセ~ニンシキでガイブソ~サするタイプがイイなぁ~」

 最新機器の情報からそんな風に妄想を膨らませてるイブキの隣では、


「お~!」

 スマホでアルバイトを探していた月夜が声を上げる。


「見てよ。寝てるだけで五万円だって」

 月夜がそんな怪しい雰囲気漂う求人情報を発見する。


「なになに? クスリのチケンとかそんなん??」

 イブキが問い返すと、


「なんか映画の宣伝らしいよ。ほら、『ひるね姫~』って二月後半にやるやつの――」


「あぁ……」

 イブキもバイオハザ~ドを見に行った時、予告で見たのを思い出す。


「その企画で枕や耳せん、アイマスクに三時のおやつを用意するから昼寝した後に完成披露宴で着ぐるみきて来場者を出迎える仕事だってさ」


「ふ~ん……月夜はオ~ボしないの?」


「三時のおやつが食べほ~だいだったらした」

 あらゆる条件よりもそこを最優先する月夜だった。

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