つまみぐい。
いつものバス停にて――
「う〜みゅ……バイオ7のド〜ガいっぱいあるなぁ〜……」
イブキがゲ〜ム系の話題を探しながら、そんな事を洩らす。
「すご〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜くきになるけど、あしたハツバイだし……ガマン、ガマン」
動画がサムネをチラチラきにしながら、そんな事を言っているイブキの隣では、
「むむむむ!」
月夜がなにかの記事を読みながら、むつかしい表情をする。
「どったの?」
そう言いながら、月夜の見ているスマホ画面を覗き見るイブキ。
「インショクてんでのツマミぐいは、ショ〜ヒンのセット〜にあたるバアイがある?」
画面にでていた文字をそのまま読み上げる。
「――って、まさか月夜っ⁉︎」
「ち、違うわよっ! なんで、そんな目でみるわけ?」
「だって、まえから月夜がインショクてん――コスプレきっさだっけ? でウェイトレスなんかできるワケないのになぁ〜……っておもってたし、月夜に『まて』とか『おあずけ』なんかできでしょ?」
「ウチって犬と同レベルっ⁉︎ コスプレ喫茶じゃなくて、たまの仮装する軽食屋。それにウチは摘み食いなんてできないわよ」
「えっ! なんで?」
「面接のときに「どれぐらい味見していいですか?」って聞いたら厨房立ち入り禁止になっちゃし」
「……よく、やとってもらえたね」
呆れ顔でそう洩らすイブキだった。
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