せ〜じん。

いつものバス停にて――


「今年も新成人が暴れて逮捕者がでるかぁ〜……」

月夜が社会系ニュ〜スを見ながら、嘆かわしげに洩らす。


「毎年、話題になるのになんでやるかね〜」


「ジブンたちがシュヤクだから、タガはずれちゃうんだとおもうよ」


「それにしたってね〜。県知事や市長の話しぐらい聞けばいいのに〜」


「せ〜じんしきかぁ〜……イブキさんたちも、も〜すぐだね」


「そ〜ね」


「なんか月夜がセ~ジンシキのおいわいリョ~リをまえにトチジさんをバスて~でブンなぐってるすがたが……」

 イブキがまるで近未来を見るかのような、ボヤけた視線を中空に彷徨わせながら、そんな事を洩らす。


「し、失礼ねっ! ちゃんと我慢できるもんっ!! おあずけできるモンっ!!!」


「ホントに?」


「……五分以上話し長かったら一ヶ月後に次の都知事選が行われてるかもしれないケド……」


「ジュ~ショ~じゃん!?」


「へ、へ~きよ! ちゃんと誰にも見られない様に静かに殺るから」


「そ~いえば、イチネンセ~のときニュ~ガクシキのアイサツでコウチョ~のアタマ――ズラをかすめるようにバスて~がとんできたジケンがあったけど……」


「う、ウチじゃなわいよ」

 それ以上、追及しない優しいイブキだった。


 ちなみにそれ以来、ズラを外し話しを三分以内にまとめるようになった校長先生だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます