ふぁんたじ〜

いつものバス停にて――


「ふみふみゅ……やっぱし、みんな『ゆるぎないラセンツノ」とるのにクロ〜してんだ……かといってもアルテマブレ〜ドのセイノ〜はミリョクてきだし……」

イブキがゲ〜ム情報を見ながら、そんな事を洩らす。


「ぶいハカイしやすい『ハ〜ドブレイカ〜』やドロップアップこ〜かのあるバフしょく――『ふわとろオヤコドン』のレシピもレスタルムだっかんなぁ〜……さきにレスタルムいってスト〜リ〜すすめるかな〜?」

そんな事を言いながら、今後の攻略計画を考えているイブキ。


「あら? おいしそ〜」

月夜がイブキのスマホ画面に映った画像を見ながら、


「へ?」


「ねね、これって何処で食べられるの?」

期待に満ちた月夜の瞳から視線を逸らしつつ。


「レ、レスタルムかな?」


「外国かぁ〜」


「……もっとト〜イかも」


「そっだ! レシピわかる?」


「い、いちお〜……」


「じゃ、作ってくんない?」


「月夜。よ〜くきいてね」


「これはね〜。ゲ〜ムないのたべものなの、ジッサイにはないんだよ」


「もう、冗談ばっかし、ゲ〜ム内の食べ物っていったらこ〜ゆ〜のを言うのよ」

そういって月夜はドット絵のおにぎりの画像をだす。


「そんな、ボ〜ナスステ〜ジでセンニンがなげてくるっぽいのはムカシのっ! いまはこ〜なのっ‼︎」

そういっても全く納得しない月夜だった。


「またまた~最近、そうやって撮るの流行ってんでしょ?」

 そう言いながらツイッタ~上にあるゲ~ムの食事に寄せたコラ画像を見せてくる月夜。


「材料足んないならウチが用意するから――」


「じゃ、いうけどさ……」


「はいはい」

 月夜はスマホのメモ帳アプリを起動させる。


「ゼクサムまい」


「ゼクサム……変わった名前ね~」


「エルピオルニスのタマゴ」


「エル……」


「ヒナドリスのニク」


「ヒナドリス――っと、ドコいけば揃うかな?」


「さぁ~? ニジゲンじゃない??」

 ヤケになってそう言い放つイブキだった。

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