け~びいん。

 いつものバス停にて――


「デリバリ~ピザが準備していたトナカイを使った配達が中止に?」

 月夜が求人系アプリの中にあった、そんな記事に興味を持つ。


「トナカイで配達にくるなんていいじゃないっ! もし、そんなサ~ビスやってたら一〇〇枚ぐらい頼んじゃうかもっ!? 『✖』印のついた赤い帽子かぶらせたいなぁ~……むしろウチが働きたいっ!」

 そんな事を言いながら、続きを読むように画面を下へとスクロ~ルさせていく。


「なんで中止になちゃったんだろ~? ふむふむ……道をシッカリと走らなかったり、目的地をオ~バ~ランするといった問題かぁ~。まあ、馬の代わりにはなんないのかぁ~……残念。あぁ~なんかいいアルバイトないかな~、今年のイベントは会場がオリンピックに向けて設備強化したから、かつてない規模になるって話しだし、軍資金もシッカリ用意しとかないとっ!」

 そういって気合を入れる月夜に、


「いいアルバイトあるよ」

 イブキが見ていたスマホ画面を見せながら、


「……一応聞いとくわ」

 月夜は疑わし気な視線をイブキに向けたまま、


「いちにちで8マン1000エンだよ!」


「高額なのはいいケド……逆にそれがあやしい……」


「あやしくないよ! ほら、ツイッタ~とかでも――」


「映画バイオハザ~ド公開記念にちなんでワ~ルドプレミアアの『レッドカ~ペット』でゾンビ格好をして俳優さんを警備?」


「そそ。コ~ガクでユ~メ~ジンにもあえる、いいことづくしっ!」

 そう言いながら指を『b』の形にするイブキ。


「ん~……でも、ウチにそんな警備員なんて勤まんないわよ」

 そう言いながら、傍らのバス停を片手でゴトゴト動かす。


「……そのバスて~もったままメンセツいけばたぶんツ~カするとおもうよ」

 そう助言するイブキだった。



 昨日、終わりと言ったな……あれは嘘だっ!


「なん……だと……」

 と、言って驚かれてくれたらうれしいです。

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