あぷり。

 いつものバス停にて――


「へぇ~……映画館でポップコ~ンがあるのって、昔、映画がつまらなかたらスクリ~ンに投げつけられたからで、スクリ~ンに傷がつかない様に柔らかいポップコ~ンしたからなんだ! ウチはてっきり上映中にうるさくない食べ物にしたからだと思ってたわ」

 月夜がそんな食べ物系の話題に感心している隣では、


「う~みゅ……やっぱしレキシントンでケッテ~かな? トクチョ~てきなエントツってジョ~ホ~だモンなぁ~」

イブキがゲ〜ム情報を見ながら呟く。


「ぬ⁉︎」

その時、イブキのスマホが着音奏で始める。


「…………」

 それをジっとみつめるイブキ。


「でないの?」

 月夜が尋ねてくる。


「う~みゅ……しんないバンゴ~だし、でてもヘンなでんわふぁったらイヤだし」

 言ってる間にスマホは静かになる。


「これれとけばよかったな~」

 鳴り静まったスマホ画面を見せながら、


「なにこれ?」

 月夜は顔を画面に近づけ、


「『どこからデンワ』ってゆ~アプリなんだけど、インスコしとけばタイテ~のカイシャ、おみせのデ~タがはいってて、メ~ワクでんわ、かど~かもおしえてくれんだよ」


「へぇ~……便利そうなアプリね。いれてなかったの?」


「アンドロイドしかないんだよね~」


「ダメじゃん!」

 呆れ顔でそういう月夜だった。

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