するなら?

 いつものバス停にて――


「ワカメがたっぷりドーン! っと入ったヤキソバ?」

 月夜が愛用のグルメ系アプリの中にあった、新商品の情報を見ながら、


「ふ~ん……麺が見えないぐらい大量のワケメを入れたヤキソバかぁ……いいじゃない! お肉も良いケド、ワカメやアオサも大好きなのよね。味噌と醤油の二つの味が出るのね……じゅるり」

 月夜がワカメのみしか写っていない画像を見ながら、そんな風に洩らす。


「オトコのダイガクセ~にき~てみた。カノジョにするなら『おしとやか』か『げんきなコ』どっち?」

 イブキがそんな如何わしい記事を読んでいた。


「ふ~ん……」

 画面を下へとスクロ~ルさせていき、続きを読み進めるイブキ。


「いまは『おしとやか』よりも『げんきなコ』のほ~がニンキがたかいのかぁ~……バカでおきらくでなにもかんがえてなくて、げんきにハシャギまわってるコがいいのかぁ~……」

 読み上げながら、苦悩の表情をするイブキ。


「う~みゅ……こまった。イブキさんとまったくちがうタイプだぁ~」


「いや! アンタに完全完璧に当てはまってると思うよっ!!」

 イブキの呟きに横からそうツッコむ月夜だった。

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