ぷりん。

 いつものバス停にて――


「う~みゅ……こんげつはVRカンレンのモノがいっぱいでるなっ!」

 イブキが今月に販売予定されているゲ~ムソフト一覧を見ながら、そう洩らす。


「バイオ7もたのしみだしな~。はやくこないかな~VR」

 イブキが期待のこもった瞳でスマホ画面に映るHMDを見詰めている隣では、


「マックの新作を予想するクイズ? なにこれ」

 月夜が愛用のグルメ系アプリの中にあった、そんな記事に首を傾げる。


「マックのポムポムプリンって名前なのかデザ~トなのかな? でも、デザ~トにしてはメインっぽい感じの扱い。あぁ、この名前から予想して正解の商品を次の5つから当てるクイズなのか」


「いいじゃない! カワイイ、コレ!!」

 月夜が画像を開いた瞬間にキャラクタ~の焼印が押されたバ~ンズを見て、そんな声を上げる。


「でも、プリン風味のハンバ~ガ~って……」

 予想できない味に困惑する月夜。


「もう1このハンバ~ガ~はプリンをまんま挟んじゃってるし……ど~なのコレ? バベポム? ま、まあクイズだから……これが商品化されてるかわからないんだよね」


「マックナゲットのプリンソ~スは普通にありかな~。マックのフル~リ~のプリンはすっごいおいしそうっ!! ポムチキ? フライドチキンにプリンのフレ~バ~かけんのかな? これは危険な香りがするなぁ~」

 そんな事を呟く月夜に、


「フェイクしょ~ひんかもしんないけど、でたらゼンブたべんでしょ?」


「一回はね! ウチの使命だもんっ!!」

 握り拳でそう断言する月夜だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る