おでかけ。
いつものバス停にて――
「キノコのやまとタケノコのさと、にあたらし~フレ~バ~と~じょ~?」
イブキが乱れた髪に疲労の色が濃い顔でコンビニで売られている一袋108円のマシュマロを『モキュモキュ』食べながら、お菓子の情報を読んでいる。
「う~…………キノコにバナナでタケノコにマンゴ~かぁ~」
頭を振りながらそう呟くイブキの隣では、
「大丈夫なの? そんな状態で映画行っても」
見かねた月夜がそう声をかける月夜。
「う~ん……ダイジョブ、ダイジョブ。ちょっとキノ~のゲ~ムがなかなかいいコロアイになんなくて……」
「映画はいじまったら寝ちゃわない? そ~ゆ~コンディションの時って」
「う~ん……おもしろかったらねないよ」
「それつまんなかったら即寝ってゆ~事?」
「ダイジョブ、ダイジョブ? くかぁ~……」
「大丈夫いいながら寝てるしっ!? ほら起きて」
「はっ! ねてないよ、ねてない……」
言いながら再びカクンと落ちそうになるイブキ。
「これは相当おもしろい映画選ばないと確実に寝るわね……」
少し荒れたイブキの頬を突きながらそう洩らす月夜――ちゃっかりとマシュマロを袋から抜き取っている月夜だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます