おでかけ。

 いつものバス停にて――


「キノコのやまとタケノコのさと、にあたらし~フレ~バ~と~じょ~?」

 イブキが乱れた髪に疲労の色が濃い顔でコンビニで売られている一袋108円のマシュマロを『モキュモキュ』食べながら、お菓子の情報を読んでいる。


「う~…………キノコにバナナでタケノコにマンゴ~かぁ~」

 頭を振りながらそう呟くイブキの隣では、


「大丈夫なの? そんな状態で映画行っても」

 見かねた月夜がそう声をかける月夜。


「う~ん……ダイジョブ、ダイジョブ。ちょっとキノ~のゲ~ムがなかなかいいコロアイになんなくて……」


「映画はいじまったら寝ちゃわない? そ~ゆ~コンディションの時って」


「う~ん……おもしろかったらねないよ」


「それつまんなかったら即寝ってゆ~事?」


「ダイジョブ、ダイジョブ? くかぁ~……」


「大丈夫いいながら寝てるしっ!? ほら起きて」


「はっ! ねてないよ、ねてない……」

 言いながら再びカクンと落ちそうになるイブキ。


「これは相当おもしろい映画選ばないと確実に寝るわね……」

 少し荒れたイブキの頬を突きながらそう洩らす月夜――ちゃっかりとマシュマロを袋から抜き取っている月夜だった。

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