あるばいとをしよ〜

 いつものバス停にて――


「ふ〜ん……ハ〜ゲンのマカダミアナッツがリュ〜アルするんだ」

月夜があまり興味なさそうにグルメ系アプリにあったそんな記事を読んでいると、


「月夜、月夜!」

突如、イブキが慌てた様子で話しかけてくる!


「な、なによ?」

その様子にイヤな予感はしつつも返事をする。


「あたらし〜アイフィンでるよっ! 月夜いまの6とか6sはデッカくてイヤっていってたじゃん‼︎ しんがたはなんと! なんと――月夜のもってる5Sとおんなじサイズでセイノ〜だけアップしてんだよっ! こいつはカイだね‼︎」

イブキは手を「b」字にしつつゴリ押しする。


「う〜ん……確かにそろそろ買い時だと思うんだケド……」

そう言いながら、かなり年季の入った自身のスマホに視線を移す。


「おじ〜ちゃんが入学祝いに買ってくれた物だし……」


「ダイジョブ、ダイジョブ! Wi-Fiあるトコならケッコ〜つかえるし、おんがくき〜たり、ド〜ガみたりメインスマホのバッテリーセツヤクにコ〜ケンできるよっ!」


「じゃ……変えてみよ……かな?」


「そ〜こなくっちゃ! よやくかいしはあした、24からだよ」


「あっ! でも――」


「ん?」


「お金ないから新しいアルバイト探さないと……」


「それならイイのがあるよ」


「えぇ!」

月夜は胡散臭いモノを見る様な視線になる。


「ダイジョブ! イブキさんにまかせてよっ! じっちゃんのナにかけて‼︎」

イブキは『ドンっ!』と真っ平らな胸を叩く。


「……」

一方その頃、勝手に名前を賭けられたイブキの祖父は近所の公園で日課のネコウォッチングを楽しんでいる真っ最中だった。

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