かわざんよ~

 いつものバス停にて――


「マックの名前募集してたハンバ~ガ~名前決まったんだ……ウチのハンバ~ガ~一年分……」


「イブキさんだって!」

 月夜がガックリと落ち込みぎみに洩らした声に突然イブキが反応する!


「イブキさんだって140マンエンあったったときのコトいろいろかんがえてたんだよっ!」

 そんな事を言いながら指折り上げていく。


「まずスリ~ディ~エスをニュ~にかいかえて――プレステ4は――はテストでいいてんとれてかってもらかったらいいケド……ほかにも――ほかにも――つ、月夜のエサとか――」


「ウチのエサってなに?」


「とにかく! イブキさんもいろいろアテしてたのにっ!!」

 と、言いながら悔しさを表現する様に地団太を踏む。


「まあ。元々、取らぬ狸の皮算用だし」

 そう呟く月夜の声もイブキの耳にはとどく事はなかった。


「イブキさんならしっかりかってくるモン! タヌキさん!!」


「いやいや、そ~いうコトワザね――コトワザ。手に入るかどうかもわからない不確かなものに期待して計画をする事の例え」

 そういう月夜の言葉も「そっか~タヌキかれば、ワンチャンあるんだぁ~」と呟くイブキの耳には届かなかった。

 その日の下校途中にタヌキってどこにいるのかな? って言いだしたイブキを全身全霊で止める事になるのを月夜はまだ知らない。


 もし月夜が説得に失敗した場合、明日から【JKマタギイブキ】が始まります。

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