ぱふぇ。
いつものバス停にて――
「斬新なアイディアかぁ~……」
月夜が珍しくパフェの画像を見ながら、そんな呟きを洩らす。
「ん~? 月夜、月夜なにみてんの~?」
そんな月夜の様子に気付いたイブキが興味津々といった感じで話しかけてくる。
「ん~……ウチ好みじゃないケドさぁ~……」
「月夜がたべものにチュ〜チョするなんてめずらしいねっ!?」
イブキが大袈裟に驚いてみせる。
「ウチだって好みはあるわよっ! 出されたらなんでも食べるポリバケツみたいに思わないでよねっ‼︎」
「そ〜ゆふ〜におもってた……で、なんなのさ〜? そのポリバケツ月夜がチュ〜チョするなんて――」
「なんかヒドい言われようね。はい、これよ――」
そう言いながら月夜はスマホ画面をイブキに見えるように翳す。
「ん? なんのヘンテツもないパフェにみえるけど……」
「一見そ~でしょ」
「いっけん?」
「これチョコでもフル~ツでもないパフェよ」
「イチゴ?」
イブキの言葉に首を横に振ると、
「肉よ」
「ニク?」
「そう」
「うわぁ~……それは……」
「ね、やっぱし躊躇するでしょ?」
「うん。ニク、ニクかぁ~」
パフェ好きのイブキ、肉好きの月夜、両方が躊躇する食べ物だった。
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