しんよ〜ど。

 いつものバス停にて――


「う〜ん……」

珍しくイブキが険しい表情のまま無い胸の前で腕を組んで唸っている。


「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん……」

それに対して相手しようかどうか迷ってる月夜の横でさらに大仰な仕草になって考えこむイブキ。


「きの〜さ――」

月夜が迷ってる間にイブキから口を開いた。


「うん?」


「きの〜せ〜ふくのポケットにハムスタ〜はいってるのしらないでト〜コ〜しちゃったコいたでしょ?」


「あぁ〜……あったわね。天然とゆ〜か間が悪いのかいいのか……授業中、先生に当てられて席から立ち上がった瞬間、ポケットからハムスタ〜がでてきて机の上でヒマワリのタネをカリカリしだしたの――あれはクラス中の人間の目が点になったね」

と、昨日あった珍事件を振り返る月夜。


「あれは先生も困ってたね。本人も『はわわわ――』って慌てふためいてたし。まあ、その様子で故意に持ち込んだじゃないって丸わかりだったケド。先生も生き物だから預かるワケにもいかないし、結局一日だけならってゆ〜条件で教室に置いと事になったしね」


「そ〜そこっ!」

ビシっ! っと、月夜を指して、


「へ?」


「イブキさんだってコイにディ〜エスもってきたワケじゃないのに……ボッシュ〜とかヒドくない? セ〜ミツキカイだし、あずかれないからキョ〜いちにちモンハンし〜ほ〜だいってゆ〜のが――」


「いや。本当に故意じゃなかったとしても日頃の行いが――ね」

そういってイブキ不支持を表明した月夜だった。

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