きょ~よ~

 いつものバス停にて――


「ぬ~……サンマもあつめおわったし、つぎのアキイベのためにビチクのしないと~……セブドラやって……そ~いえばハウ・トゥ~・サバイブのⅡもでてたっけ……やんないと」

 イブキがスマホを見ながら、ブツブツとそんな事を呟く。


「うぁ~! ガッコ~なんていってるバアイじゃないのに!!」

 イブキが頭を抱えながら叫ぶ。


「いや、学校に支障のない範囲でゲ~ムしなさいよ」

 月夜の至極まっとうな言い分に、


「だって、だって、ガッコ~のベンキョ~なんてジンセ~でなんのやくにたつかわっかんないじゃん!」


「小学生かっ!」


「だってホント~のコトでしょ?」


「いや……うん……ほら人間的に深みとか厚みとか?」


「ふかみより、イブキさんはゾンビにかこまれたときのためにハウ・トゥ・サバイブを――」


「帰ってからね」

 ニッコリと微笑んだ月夜はタイミングよくやってきたバスにイブキを放り込むと、いつもどおりバスは出発した。

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