ふぁっしょん。
いつものバス停にて――
「ングング――」
月夜が椎茸に似ているとネットで話題の『切れてるパンケ~キ』を幸せそうな表情で頬張っていると、
「んんぅ!?」
キノコ型の菓子を食べながらスマホをイジっていたイブキは口からチョコでできた傘の部分を出しながら驚きの声を上げる。
「さくさくさく――ゲ~ムすきなオトコのヒトのきをひくファッション!」
イブキはゲ~ムコントロ~ラ~とポケモンのモンスタ~ボ~ルの絵柄が描かれた服の画像を見ながらイブキのテンションは上がった。
「こ、これを……これをきればゲ~ムがすきなオトコのヒトのカレシできるん!」
「そ~いうのなら、他にもこんな物あるよ」
唇についたクリ~ムをちっさい舌でペロっと舐めとって月夜は自分のスマホ画面を見せる。
「ホントにかぶれるロック〇ンの『ヘルメット』? おぉ! これもイイね!!」
「本当にっ!?」
「うん! このふくきてヘルメットかぶってロッ〇バスタ~うってればゲ~ムずきのオトコのヒトのハ~トはイブキさんのモノだァァ!!」
「……たぶん、誰も近寄ってこないと思う」
ボソっと洩らした月夜の呟きもテンションの上がったイブキの耳には届いてなかった。
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