えぷろん。

 いつものバス停にて――


「ふ〜ん……オトコのヒトってほとんどがメイクしないほ〜がインショ〜いいんだ」

イブキがオシャレ系ニュ〜スを見ながら、腕を組むとごく自然に胸の谷間が形成される。


「ん〜――でも、イマドキって、お〜かれすくなかれだれでもメイクしてるよ〜な〜?」

朝の陽光の下で身体を伸ばすイブキ。


「男子は自分がメイクしないから化粧してる人なんて見分けつかないんじゃない?」


「そっかな〜?」


「たぶんアイプチしてるのはわかってないと思うよ」


「たしかに……センセ〜にバレないアイプチやリップはやってるコおおいよね〜」


「そういえば女性は同性のメイクを見破るのがうまいとかって記事を読んだ事があるよ〜な〜?」

月夜が額に人差し指を当て思い起こす。


「そっか、そっか。オトコのヒトはきづかないんだ」

そう言いながら見事に膨らみ服を押し上げている胸に手を当てるイブキ。


「…………言っておくけど……さすがにそれは気づくぞ」

月夜がイブキ偽乳を指しながら、


「ひ、ひとばんでセイチョ〜したんだモン!」

必死にそう言い張るイブキに、


「無理がある」

顔を横に振りそう宣告する月夜だった。

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