カラオケにいこ〜

いつものバス停にて――


「ねぇ、イブキ」

月夜がグルメ系ニュ〜スを読みながら話しかけてくる。


「ん〜?」

と、こちらはゲ〜ムの攻略情報を見ながら応えるイブキ。


「今度の週末さぁ〜。久しぶりにカラオケでも行かない?」


「お〜! イイねぇ〜‼︎」


「どこのお店行く? シダックス? パセラ? それともジャンカラ?」


「なんのちがいがあんのっ⁉︎ ベツにとくにこだわりないからドコでもいいよ」


「じゃ、軽く特徴を――」

そういって生徒に授業を教える教師のように、


「まずはジャンカラ――ここはね焼飯がサイコーにおいしいんだよ! そうそう、あとタコ焼きもお勧め! 焼飯はホント安いし、味付けも良いしで行ったら1個は食べないと損するよ」


「そ、そうなんだ。ヘェ〜」


「次はパセラ。ここはナシゴレもいいけど、なんといってもハニ〜ト〜スト! ふわふわのパンにクリ〜ムをつけて食べると、もう最強なんだからっ‼︎」


「えっと……うたは?」


「最後はシダックスだね! ポテトやピザといった軽くつまめるモノのクオリティが高いのがホントに憎めないね! 生ハムののったシ〜ザ〜サラダは1回は食べてほしいな! あとあと、コロコロいももちは醤油マヨで食べるコトをお勧めするわ!」

そこでイブキに向き直り、


「――で、どこにする?」

キラキラと瞳を輝かして問う月夜に、


「月夜……うたいにいくの? たべにいくの?」

と、逆に問い返すイブキだった。

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