もえぱ~つ。

 いつものバス停にて――


「んしょ、んしょ――」

 イブキが冬でも穿いていなかったニ~ソックスの位置を直していると、


「今日ってそんなに寒い?」

 4月に入り最高気温がギュンギュン上がりはじめた昨今、真冬でも生脚のままだったイブキが黒のニ~ソックスを穿いてるのを不思議に思い尋ねる月夜。


「んとね――おとこのヒトはこれがイイんだってさ~」


「そ、そ~なの?」


「んふふふふふふふふ――これだよっ!」

 そう言いながらイブキが見せたスマホ画面には――


「『男性が性的に興奮する女子のパ~ツ』? なにこれ?」

 月夜がイブキの掲げたスマホ画面に映っている見出しを読み上げて首を傾げる。


「イブキさんをモテモテにするヒサクだよっ!」


「ふ~ん……幼さが残るほっぺ」


「それなんて、イブキさんをさすよ~なモンじゃない?」

 イブキは自分のモチモチの頬を親指と人差し指で摘みながら、


「程よくムッチリとしたフトモモ」


「ほらほら~」

 そういいながら短いスカ~トから伸びた少し短いけど、脚線美に満ちた脚を見せる。


「え~っと……最後の項目は――」


「あぁ、もういいの、それでさいごだから」

 そういってイブキは月夜から自分のスマホを取り戻す。


「えっ! いや……いま最後の項目に『胸の谷間が――』みたいなのがあったよ~な……」


「これでイブキさんもモテモテ~」

 自信満々にそう宣言するイブキに月夜は何もいえなくなった。

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