てりょ〜り。
いつものバス停にて――
「オトコのヒトがつくったリョ〜リがたべたい!」
イブキが突然そんな事を言い出す。
「どーした急に――」
月夜がイブキの言葉にそう返す。
「うんとね……」
そいってイブキ自分のスマホ画面を月夜に見せる。
「一度は食べてみたいと女子が思う男性の手料理? なにこれ?」
「そもまんまだよ! ゴ〜カイでじぶんリュ〜で、ちょっとザツっぽさがあるオトコのリョ〜リ‼︎」
「ウチにはなにがイイのかサッパリわかんない」
「チャ〜ハンとかカレ〜でもいいんだけど、やっぱしそのヒトのオリジナルがいい」
「あぁ。そ〜いうのがいいんだ」
「そう!」
ウンウンと頷くイブキ。
「じゃ、父親作ってもらえばいいじゃん」
「え〜! なんかちがうくない?」
「違うんだっ⁉︎」
結局、理解できない月夜だった。
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