ほば~ぼ~どにぃ~
いつものバス停にて――
「おぉ!」
イブキがスマホをみながら驚嘆の声を上げる。
「月夜、月夜みてよ」
月夜が唇のガサガサに悩んで、唇ケアの情報を読んでいるとイブキが興奮した様子で絡んできた。
「な、なに?」
「むかしのエ~ガにでてた、うかぶスケ~トボ~ドがついにらいねんのジュ~ガツにはんばいされるんだよ」
「あ~まえにいってた浮かぶ板のこと?」
「そそ。これかって『かっとばっくドロップタ~ン』をキメたいな~」
「イブキ……去年スノボでキメってなかった?」
「あれはスノボだもん! やっぱしそらとんでキメたいじゃん?」
「同意を求められても……」
月夜が困り顔で応える。
「だいたい、そのカットバックなんちゃらってなんなの?」
「ん? クルっとしてスパ~ン! だよ」
「わかんない」
「かったらめのまえでやってあげるネ」
「ふ~ん。で、いくらなの?」
「え~っと……」
イブキが記事を下にスライドさせ価格を見ると、
「ひ、ひゃくさんじゅうまんえん……」
月夜がイブキの肩をポンポンと叩くと、
「アルバイトがんばって」
と、間違った励ましをした。
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