死者との話し合いを大切にする

 お墓参りに行ってご先祖様の前で手を合わせて対話を行うことなども、心の中にある怒りなどの困った感情に対する働きかけとして有効です。

 死者との話し合いというのが何を意味するのかは、いろいろと議論のあるところですが、「本当は自分自身と話しているのだ」というのも有力な見方です。自分がどんなことを考えているのかは、死者と対話すると一番よくわかるのだ。という趣旨の文章は、内田樹氏の本などに出てきます。

「死者とのコミュニケーションこそが人間のコミュニケーションの原型である」というノリです。

 確かに、小学生の作文みたいに「私はこれこれになりたい」なんて言ったり書いたりするよりは、お墓の前で手を合わせている時に心の中に浮かぶことの方がリアリティーがあります。

 そういったことを大切にすると、自分自身との対話が進み、つまらない事で怒ったりイライラしたりすることも減るのではないでしょうか。

 「わかったようなわからないような話だなあ」と思う人もいそうですが、でも簡単に否定することはできません。

 なお、対話する相手であるところの死者は、自分自身のご先祖様である必要はありません。

 例えば、歴史上の偉人とか、菅原道真のような神社に祀られている人などでもかまいませんし、人間ではなくセミの死骸などでもいいと思います。

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