　人の話を心を込めて聞くことを傾聴と言います。

　これがうまくできないと、その相手との関係はうまく築くことは難しく、その相手から情報を得にくくなります。

　そのために是非とも知っておきたい方法は「知らない作戦」。「知らないという技法」と呼ばれることもあります。これは、相手の話を聞くときに、すでに知っていることであっても「初めて聞きました」という態度で相手の話に耳を傾けるというやり方です。

　最初は、こちらとしてはもう知っている当たり前のことばかりで退屈かもしれません。でも、こちらが真剣に身を入れて聞いていると、相手も話しているうちに調子が出てきて、いろいろと本音やら内情やら興味深い話が出てくるかもしれません。

　また、そういったことが出てこなくても、「真剣に耳を傾けてくれた」と思って、相手はこちらのことを信頼してくれるようになる場合が多いでしょう。

　また、内容自体は知っていることでも相手の表情やしゃべり方などにより、相手がこの話をするのが好きなのかどうか、話の中に出てくる事柄を重要だと思っているのかどうでもいいと思っているのか、どの部分を重視しているのか、といったことがわかる場合もあります。

　それから、話の進め方によって、相手の物事の進め方や思考回路などが見えてくることもあります。　　　　　　

　知っている話であっても、「知っているから言わないでもいい」等のことは口に出さず、「初めて聞いた」という態度で聴くといろいろと得なことがあり、相手との人間関係にもプラスになります。

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