　「～は当たり前です」「～は当然だ」「常識です」といった言い方は、自分の考えを世間の常識であるかのごとく言う言い方です。相手を不愉快にさせる場合が多く、なるべく避けた方がいい言葉です。

　自分は「当たり前だ」「当然だ」などと思っても、相手はそう思っていないかもしれません。「当たり前である」と判断しているのは自分であって神様や仏様ではないのに、「私は～」という主語を隠しています。

　「私はこう考えている」という、自分を主語とする言い方をして、相手の考えもよく聞いてよく話し合うことが大切です。　

　似たような言葉に「空気を読め」という言葉もあります。　　

　これも、相手の考えを尊重せずに、「その場の空気」というものの力を借りて無理やり相手を従わせよう。という場合に使われることが多い言葉です。

　まあ、タイミングが悪い時に延々と自分の考えを言い続ける人などに対しては言ってもいいかもしれません。ですが、基本的には、「今、これこれをやらなければならないので、その話は後でもいいですか」と言う方が角が立ちません。

　その他、「いつも」「すべて」という言葉もあります。前の項目で出てきた「君はいつも自分のことばかり考えている」「あなたは、万事マイペースだ」といった言い方につながりやすい言葉です。

　これらは、相手のことを全否定することにつながりやすい言葉です。その場で話題になっていることのみに焦点をあてれば感情的にならずにうまくいく場合でも、こういう言葉を言ったためにお互い感情的になって人間関係がおかしくなる場合が多い言い方です。

　この項目で取り上げた言葉は、多かれ少なかれ一般化する意図を含んでいる言葉です。一般化してしまえば自分が絶対に正しいような雰囲気で話すことができるのでついつい言ってしまいがちです。

　が、そこに落とし穴があるので、注意しましょう。

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