同じ7.62㎜弾なのに使える銃と使えない銃があるのはなぜ?
7.62mm弾と表記されているのに、他の7.62mm弾を使用する銃と互換性が無い、これは銃ではよくあることです。
今回は例えで7.62mmと表記しましたが、別にこの弾に限った話ではなく、いろんな弾で起こるものですね。
私が弾薬の紹介の記事を書いた時に、弾のサイズは○○×○○という表記にしていたのを覚えていますか?
×の前の数字が弾頭直径、後ろが薬莢のみの長さです。
そう、弾頭直径自体は同じでも、この薬莢の長さが違うのが原因です。
例えば、拳銃弾の.30Tokarev弾もサイズは7.62mm×25となっており、ライフルのAK47などで使用される7.62mm×39弾と弾頭の直径は同じですが、薬莢の長さが違うため、互換性がありません。そもそもライフル弾と拳銃弾ですしね。
これは違う国の規格だからというわけではなく、同じ国の軍隊で使う銃でも起こることです。
例えば、ロシアのライフル、AK47で使用する7.62mm×39弾は、同じロシアのライフル、SVDで使用されている7.62mm×54Rとも互換性は全くありません。
これは口径表記でも同じで、対物ライフルなどに使用される12.7mm×99の50口径弾と、デザートイーグルなどが使用する50口径マグナム弾の50AE、どちらも12.7mmであることに変わりはありませんが、薬莢の長さが違うためデザートイーグルに対物ライフル用の12.7mm×99の50口径弾を使用することはできません。
基本的には、薬莢の長さまでちゃんと合っているものしか入らないと思ってください。
中にはほとんど同じ大きさで、弾倉に入れられるのもありますが、動作不良や暴発の原因となる可能性があるので、ちゃんとその銃に対応した弾薬を使用するのが望ましいですね。
ただ、例外で、リボルバーなどはムーンクリップと呼ばれる、一種のスピードローダーのようなものを使用し、オートマチック用などの薬莢底部のリムが出っ張っていない弾薬でも、シリンダーに固定することが可能です。これで弾の大きささえ大体合っていれば、違う弾薬でも撃つことができます。
このように、同じ7.62mmだからといってそれに対応した銃がすべての7.62mm弾を使えるわけではない。銃はきちんと対応した弾薬を使わなければいけない、という事を覚えておいてくださいね。
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