第76話 パウリドの変

 礼帝の御世みよより、王都には王師を入れぬが決まり。

 王師左軍を都外の駐屯地に残して、有斗はアリアボネたちと王都に帰還した。

 ひさしぶりの王都だ。王の決済を待つ各省庁からの議案が溜まっているだろうし、王自らが判断を求められる、国を左右するような懸案もあるだろう。

 なるべくなら、しばらくは内政に専念したい。治安の安定、流民の定住、賊の討伐、水道の新設、荒野の開墾、貧民への食料の配布、やらなければいけなことは山ほどある。兵を出兵すれば支出も増える。国家としてできるそれらのことが、出兵するたびに先送りになってしまうのだから。

 もちろん周辺諸国の動向次第にもよるのだろうけど。


 とりあえず後宮の一角にある自分の部屋に戻ろうと、有斗が紫宸殿ししんでんに入ると、そこにはアリスディアを筆頭に後宮の女官たちが勢ぞろいして待ち受けていた。

「無事の凱旋、心からお喜び申し上げます」

 アリスディアはそう言うや、たもとをふんわりとひるがえ叩頭こうとうする。

 その動きはまるで蝶が花弁に止まろうとする姿のように美しかった。

 次いで他の女官たちも一斉に叩頭し唱和する。

「お喜び申し上げます!」

 全員お祭りにでも行くかのように盛装し、美しく化粧していた。

「あ・・・ありがとう」

 おお・・・と有斗は目の前で突然繰り広げられた光景に目を白黒させる。

 まるで自分がハーレムの主かエロゲの主人公にでもなったかのようにさえ錯覚する気持ちだ。

 悪くない・・・いや実に悪くないぞ!

 そうだよ! これだよ! こういうのを求めて僕は王様になったんだよ!


 アリスディアたちが突然こんなイベントを起こしたのには当然理由がある。

 突然召喚されて王に祭り上げられたかと思うと、四師の乱をはじめ打ち続く戦乱に巻き込まれたのだ。有斗は年端も行かない多感な時期の若い少年である。正直、王様業など辟易へきえきしているに違いない。

 そんな王のために、後宮の者たちが自分たちにできることはないかと話し合い、せめて華やかに出迎えようと決めたのだ。

 後宮に入る女性は何よりも才色兼備であることが重要な条件である。全員が半端無いレベルの美形であった。

 日本ではこんなに沢山の色とりどりの美人に囲まれることなんてなかった。いやそれどころか二人の女の人に挟まれることさえありえなかった。有斗は嬉しいような恥ずかしいような複雑な気持ちだった。

 でも悪い気持ちではない。顔を紅潮させながら有斗は立て続けに二回三回と頷いて見せた。

「僕の為に着飾ってくれたんだ・・・ありがとう」

 その、嬉しさを顔いっぱいに表して笑みを浮かべる有斗の横腹を指でつついた者がいる。

「陛下、陛下。何、にやけているんですか! 兵も見ているんです! しっかりしてください!」

 振り返ると、アエネアスがふくれっつらをしていた。

「・・・怒ってるの?」

「陛下、大勢の女の人に囲まれてにやつくなんて、只のスケベ野郎です! 最低です! このままでは将来、数え切れぬほどの女を後宮に入れたり、悪い女に操られてりして国が傾いちゃうじゃないですか! ほんとにしっかりしてください!」

「ま、まさか! そんなことはしないよ! 僕は誠実な男なんだから!」

「ホントかなぁ・・・」

 不満を頬に詰めて膨らましたままのアエネアスが有斗を疑わしげにじっと見つめる。

「疑い深い奴だなぁ・・・」

 ・・・したいか、したくないかの二択で言ったら、したいけれどもさ・・・


 有斗が王都に帰還したのと同時に、地下でうごめいていた陰謀も加速して動き出す。

 楊梅亜相パウリドは首謀する陰謀の総仕上げとして、迷った結果、亜相アドメトスに接触を図った。

 アドメトスは四師の乱を生き延びた数少ない高官の一人である。乱の黒幕であったラヴィーニアのことを王に知らせ、朝廷では王の意見には積極的に賛同するなど、王の与党の一人として朝廷内ではみなされてはいたが、それはあくまで表向きの顔、権勢欲の発露であって、真の忠義心ではないと見抜かれていた。

 また現状、本人の希望に沿うような要職にて遇されているかといえば、そうではない。亜相という役職こそきらびやかだが、権力の核心部にはアリアボネとアエティウスが居座り、アドメトスと言えども望みのままに政治を動かすことはできない。

 なにしろ権勢欲の旺盛な男でもあるし、内心に鬱積うっせきした不満があるであろうから、利をちらつかせば陰謀に加わるに違いないと踏んだのだ。

 アドメトスはとかく顔が広く、与党も多いので、加わるか加わらないかで陰謀の成功率は格段に違ってくる。


 計画を告げられ、アドメトスは大きく狼狽を見せた。

「楊梅亜相、汝は正気か!? こは謀反ぞ!」

 アドメトスもこの年まで海千山千の古狸が蠢く宮中を遊泳してきた男である。格段、仲が良いわけではないパウリドから話があるからと自邸にて酒宴に誘われたからには、何か重要な政治向きの話であろうとはあたりを付けてはいたが、それがまさか一足飛びに反乱の話だとは思いもしなかった。仰天しようものである。

 つい先日の四師の乱がどういう結末を迎えたかを考えれば、迂闊に首を縦に振るわけにはいかない話であった。

「謀反ではない。陛下の御政道を歪める奸賊を民に代わって退治いたすのだ」

 パウリドの言葉の真意を悟ったか、アドメトスは声に落ち着きを取り戻す。

「・・・陛下をしいたてまつるのでは決してないのだな」

 お題目はどうであれ、有斗を殺せば主殺しの大罪人。しかも有斗は天与の人。それは天に向かって唾するに等しい行為だ。

 もちろんアドメトスら公卿ともなれば、心からそう思っているわけでは無い。

 だが迷信深いこの時代の多くの人間にとっては、それは事実であり、そのようなことを行う者に心から味方したいとは思わない。

 四師の乱のときと違い、今は朝廷内部も朝廷の支配地域も王の与党が多いのだ。とてものこと、王を弑しては、その後の政権運営はおぼつかない。

「むろん。君側の奸を排除することこそ、我らの目的。これまでご苦労なされた陛下には、後宮で女官に囲まれ、お気楽に暮らしていただくことになるであろう」

「南部の無頼の輩に代わって、実権は我らで握るということか」

 アドメトスの言葉にパウリドはうなづいた。

「しかり。陛下のやり方は性急に過ぎる。政治もこれまでの周辺に武威を示すような強引なやり方ではなく、穏当なものになる。カヒや関西とは和議を結ぶということにあいなろう」

「カヒや関西はそれで納得してくれるのか?」

「そこは問題ない。任せていただきたい」

 パウリドは関西やカヒと繋がりがあることを、アドメトスに言外に匂わせた。


 パウリドと同志となることを誓い、酒をしこたま飲んで酔った挙句、近習に馬車に担ぎ上げられ、上機嫌に鼻歌を歌うという醜態を見せたアドメトスだったが、パウリドの邸宅に接した楊梅小路から離れると、急に真顔になり、近習に命じて馬車の行き先を変更させた。

「朱雀大路を越え、大きく遠回りをした後に王宮に向かえ」

 酒に飲まれていたとばかり思っていた主君の常に変わらぬ、いや、常よりもさらに厳しい語調に近習たちは姿勢を改める。

「自宅に帰るのではないのですか?」

「そのような暇などあるものか。急げや急げ。こは大事ぞ」

 有斗の政策に無条件に賛意を表すことで忠誠を見せているのに、王はアドメトスに格別の配慮を見せたことはなかった。

 だから確かに王の自らに対する処遇に不満はあったが、それが直ぐに謀反に結びつくかといえば、そうではなかった。

 王の歓心を買うなどというものは一朝一夕にはいかぬものなのだ。蒔いた種が半年やそこらで実ると言うものではない。十年、二十年先を見据えて行うものだ。それにアドメトスには妙齢の愛娘もおり、娘を後宮に入れ、やがて生まれてくる孫を玉座に据え、位人臣を極めるという野望がある。

 確かに有斗の傍にはアリアボネやアエネアスなどの女性が常時、張り付き、なかなかその間に割り込むことは困難であるかのように思われたが、まだ王の隣は依然として空席なのである。

 まだまだ打てる手は数限りなくあるのに、一足飛びに謀反を企むなど気は確かか、というのが本音だったのだ。

 それに例え謀反を起こすにしても時期というものがある。

 朝廷内では南部出身者を重用する王に対する不満は大きいが、四師の乱を治めたことで王は軍を掌握し、当初の政治的失敗を挽回して民心を掴みなおした。

 朝臣以外で反乱に味方しようとするものは少ない。

 そもそも現状、敵対しているカヒや関西が関東の混乱を見逃してくれるわけがないのである。乱が起きれば好機とばかりに、少しでも領土を掠め取ろうと、あわよくば関東を滅ぼして畿内を手に入れようと、パウリドとの事前の口約束など反故ほごにして襲い掛かってくるに決まっている。

 つまりパウリドの見通しは何かにつれ甘すぎるのである。

 そのような胡乱うろんな人物に己の未来を賭けるなど、正気な人間のとる判断ではない。

 しかも、もし万一、反乱が失敗に終わったのちに、誰かの口からアドメトスがパウリドと反乱前夜に二人きりで何やら酒宴を開いていたなどと告げ口されたら、アドメトスの首は胴から離れかねない。

 アドメトスは王に忠誠を示すためだけではなく、己がパウリドの与党ではないと示しておくためにも、ぜひともすぐさま有斗に謀反の情報を知らせる必要があったのだ。

 

「どうしたの、アドメトス。こんな時間に用だなんて。明日じゃダメなのかなぁ」

 眠りを妨げられたもの特有の、有斗の不快そうな、それでいて脳が半分以上働いていなさそうなぼーっとした面を見て、アドメトスは舌打ちしたい気持ちを堪えねばならなかった。

 これが王の命を救おうとする忠実な臣下に対する態度か、というわけである。

「楊梅亜相は社稷を傾けようと謀を巡らしている模様でございます」

「・・・具体的には?」

「ダルタロス公や中書令を討ち、陛下を押し込めて政治を壟断しようと企んでおるのです」

 王の命に関わる大事、国家の危急に繋がる変事を告げたにしては、有斗の反応もまた芳しいものではなかった。

「え? あ・・・そうなの?」

 アドメトスは再び舌打ちしたくなった。

 そのアドメトスの僅かな表情の変化を見てか、アリスディアが有斗に耳打ちする。

「陛下、アドメトス殿もお疲れの様子。ここはお言葉をおかけになって、退席を許されるのがよろしいかと」

「そう・・・そうだね。・・・アドメトス、よく知らせてくれた。君の忠誠は忘れない」

 どこか他人事のようなその態度は、アドメトスを満足させるものとはとても言えなかった。

「それでは臣めはこれで。パウリドめの始末は陛下にお任せします」

「いや、待って・・・そうだね、もう少し様子を見たい。アドメトス、しばらくパウリドに味方するふりをして内情を探って来てくれないか」

「・・・御意!」

 政権転覆、己の命も危ないかもしれないというのに感情を表さない有斗に危うさを感じたアドメトスだったが、判断に迷いがなく、なおかつ自身に内偵という重要な役目を与えられたことで、王の思考がさび付いたわけでは無いことに少しほっとした。


 アドメトスが退席すると同時に、衝立の後ろから顔をのぞかせたアリアボネに有斗は頷いて見せる。

「これでよかったかな?」

「お見事です、陛下。アドメトスをそのままお返しになっては、今までの策がすべて水の泡です。例え内偵という偽りの顔であっても、アドメトスには謀反の一味に加わって、パウリドに一味であると思ってもらわねば困ります。アドメトスを抱き込まねばパウリドもなかなかに謀反を実行しようとは思わないでしょう。与党が少なすぎますので」

 四師の乱で数を減らしたとはいえ、自身の権力の拡大と欲望の充足のために政治を私する朝廷内の権勢欲の亡者どもはまだまだ健在である。

 有斗が目指す政治を行うためには彼らは邪魔以外の何物でもない。叛旗を翻したという、どこからも後ろ指の差される心配のない明確な理由によって朝廷から排除しておきたいというのがアリアボネの考えだった。

「だけどアドメトスを抱き込もうとするとは思わなかったな。パウリドとアドメトスって、どちらかといえば朝廷内の競争相手って感じだからね」

「はい」

「それにしても・・・アドメトスが謀反に加わらずに密告してくるのも予想外だった。腹黒そうな顔してると思ってたけど、意外と忠義の男なのかもしれないね」

 意外な成り行きに半ば感激した有斗がアドメトスに対する認識を大いに改める一方、アリアボネは有斗の言葉に応えず、ただにこやかに笑みを浮かべただけだった。


 叛乱が起きたのは、王が帰還してから二週間後のことだった。

「いよいよ今宵こよい、決行する。中書令も連日深夜まで宮廷を退出せぬ。今日もまだ退出した形跡はない。王と同時に身柄を押さえるのには好都合だ。どちらかを逃してはやっかいだからな。奸臣を討ち、我らの手に正しく権を取り戻そうではないか!」

 男達は杯に注がれた酒を飲み干すと、杯を床にたたきつけて割り、覚悟の程を示す。

 やがて楊梅亜相パウリドの館の門が開く。そこから一斉に武装した男たちが王宮の門へ向けて走り出した。


 彼らに不安は無い。金吾をはじめとして宮中で働く雑人など手広く、同調者は得られた。

 それに王が標榜ひょうぼうする改革とやらを不安に思う官吏は少なくない。改革は官の権限や人数を減らすことも目的の一つだ。だから公卿から微官まで多くの官が、王が唱える改革の中に自身の未来を見出すことが出来ないでいた。反乱を起こして、王が不利と見るや味方するものも大いに出るだろうとの目算もあった。

 南部出身者が多くを占める羽林にはダルタロスの目が光っていることもあり、うかつには接触できず、同調者を得られなかったことが気懸りだが、彼らの家人を合わせると数は千人をゆうに超える。叛乱には充分な数だ。準備は万全である。

 金吾の兵の交代の時間に合わせて、男達は開いた門に体を潜りこませるように侵入する。驚き慌てて門を閉じようとする金吾の首には同僚の刀が刺し貫いた。労することなく攻防の要となるべき門を次々と手中に入れた。

 だが叛乱兵は金吾、武衛、羽林の数よりは少ない。

 だからこそ不意を突き、混乱させることが必要だ。確保した門や宮廷の建物にも次々と火種を投げ入れる。

 燃え広がる火の消火に王側は人手を割かねばならない、火は叛乱側に有利に働き王側の人間に混乱をもたらすだろう、それに本当は少ない彼らの実数を糊塗ことしてくれるに違いない。

 まずは中書にいるであろうアリアボネから血祭りに挙げようと、北へ北へと進んだ。

 王城に侵入した反乱者は門ごとに微弱な抵抗は受けたものの、抵抗を排除し大内裏にまで達した。

 深夜の夜襲、敵の正体が分からない金吾の兵は目の前のことに対処するのが手一杯であった。中には近づいてきた反乱者を味方と思って招き入れたとたんに殺された金吾もたくさんいた。

 そして反乱の兵が省庁群の建物に辿り着いた時だった。もう少しで中書というところで彼らの前に影が現れ、行く手を遮る。

「よくぞ、ここまできたわね! 褒めてやる! だけどお前たちの企みは既に白日の下に暴かれている! 諦めなさい!」

 かすかに赤い、武人にしては小柄な影が大声を張り上げ、反乱者たちの足を止めた。

 完全武装したアエネアス率いる羽林の兵六百が待ち構えていたのだ。

 大きな動揺が反乱者たちを襲う。

「かかれ!」

 アエネアスが命じると羽林の兵は一斉に剣を振り上げ、賊を目掛けて襲い掛かった。


 意外なことに反乱者たちはしばらくの間、羽林の兵と互角の戦いをした。明確に王に叛意を示したのだ、敗北は死に繋がる。まさに文字通りに必死であったのだ。

 暗闇の中に燃える火は双方の闘争心をあおったのか、指揮官の声を無視しててんでばらばらに戦う乱戦となった。

 だが反乱者は奇襲が目的であったために軽装であった。その武装の差が徐々に反乱側の死者を増やしていく。

 やがてことの顛末てんまつを知った金吾や武衛の兵も応援に駆けつけ、東の空がしらんだ頃には、全ての決着がついていた。

 内裏の門の内側に入ることができなかった叛乱側は、王を確保することも、アリアボネを殺害することも出来ずに終に壊滅した。亜相パウリドをはじめ叛乱の主な首謀格の者は自死して果て、兵士たちは闘争心を失い次々と降伏した。


 長い夜が終る。

 異変を聞き、おっとり刀で駆けつけた者も、朝議に出るために登城した者も、昨夜王城内で繰り広げられたであろう惨劇に眉をひそめる。

 四師の乱に次いで、再び朝廷から有力者の派閥がまた一つ消えた。これから自分たちはどうすれば政界で生き残れるのだろうか。公卿たちは不安にかられる。あちらこちらで小さな円を描いて集まり、公卿たちは今回の反乱劇についてやら、パウリドについてやら、様々なことを話し合っていた。

 その中でひときわ輝いた顔をしているのは亜相アドメトスだった。最近、パウリドと互いの邸宅を行き来する仲だっただけに、反乱で罰せられなかったのも。反乱に加わりもしなかったのは不思議だったが、どうやら王の意を受けて反乱側を探っていたらしい、と蚊帳の外だった刑部侍郎けいぶじろうが苦々しげに同僚に告げた。

 それにしても、とある公卿は思う。

 結局、二度とも王は怪我一つ負わずやり過ごしている。素晴らしい強運の持ち主と言っていいだろう。

 それに今回は事前に情報を掴んでいたようだ。王は段々と公卿らすら手の届かない人間になりつつあるとさえ思った。

 ・・・

 もしかしたら、本当に天授の人などという大層な代物も、この世には存在するのかもしれない・・・


 年末からちらほらと降り出した雪が、このごろでは庭に降り積もる

 宮廷内に存在した王を軽んじる勢力が消えてなくなったことは、他の朝臣たちにもいい警告となることだろう。

 現に、表立ってアリアボネが進める改革に反対する公卿はいない。徐々にではあるが、有斗が推し進める改革は軌道に乗ってきはじめた。求賢令で集めた新人官吏たちも一通りの仕事はできるようになり、アリアボネは通常業務以外の時間を改革を進めるために使えるようになったのだ。

 そろそろかな、とアリアボネは思い直す。休眠状態にある新法を復活させ、抜け道を塞いでから公布する。

 こういうことは好機だと思えば、間髪をいれずに執行するものだ。

 失敗に終ったパウリドの末路が公卿たちの脳にこびりついている間にやれば抵抗も少ないはずである。

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