九
私はアトピー性皮膚炎というもので、
見た目にコンプレックスがあった。
例えば、
あの子は如何して首に包帯を巻いているのか、
あの子は如何してあんなに顔が腫れているのか。
キリがないのでここまでにしよう。
そんなこんなで私は、
人に見た目をよく見られたくなってしまったらしい。
元々食べることや、美味しいものが好きだった。
しかしアトピー性皮膚炎の影響で、
食べることも苦痛になり、その反動なのか違うのかは定かではないが、
食べることに執着したと言ってもいいだろう。
どんどんと体重が増えていってしまうのは当たり前。
そこで兄に言われたのが
「あれ、だいぶ太った?」
後々調べると抗ヒスタミン薬(アレルギー反応を抑えるもの)には、食欲を増進させる副作用があったらしい。
だがしかし、その頃の私には、大きな一言だった。
調度その頃の友人達はどんどん痩せていっていたからだ。
また人の目線が恐くなってしまったのだ。
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