第212話 働けない
ライターの仕事はぼちぼちとやれているのだが。
ここしばらく調子も良かったし、そろそろ何かアルバイトでも出来たら良いなぁとぼんやり考えていたところに、今日、地域情報誌のフリーペーパーが投函された。
フリーペーパーには近場の求人情報も載っている。
読んでいると、1件、手頃そうに見えた仕事があった。
募集要項には、お電話の後履歴書を郵送してください、と書いてある。
俺は職歴が汚れているのもあって、職務経歴書は印刷するだけで済むようにエクセルでデータ管理している。
そのファイルを、3年ぶりに開いてみたとき、それは起きた。
職務経歴を流し読みしていた時、前職のことがフラッシュバックした。
にわかに恐ろしくなり、ガタガタと震えだした。
そして、こんな状態では面接にすら行けないと、まだまともに働くことは出来ないのだと、思い知らされた。
ら、とてつもなく悲しくなったのも重なって、久しぶりに大号泣。
暫くぬいぐるみを抱っこしていたものの、震えも涙も止まらないので、出かける前のヤンデレてる友人と仕事中の相方には電話で、遠くの友人にはSNSで泣きついた。
2人の友人は優しい言葉をかけてくれた。
相方は厳しかったが。
どちらにしても、まだ、俺はまともに雇われる仕事には就けそうにない。
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