第81話 静寂の中で
今、ウォークマンの充電をしている。
そのため、外界の音が聞こえる。
電車が通る音は相変わらず怖い。
救急車やパトカーなどのサイレンもまた然り。
そんな音の中で、家の中では、たまにしろたんが動く音と、自分のタイピングの音が響いている。
友人から耳栓を勧められた。
まだ探してはいないのだが、確かに、家の中にいるときはその方が良いかもしれない。
常にウォークマンで音楽を聴いていたら、本当に難聴になりかねないという懸念もある。
そういえば、TVの話をしていなかった。
もともと、あまりTVを見る習慣はなかったのだが、うつになってから、ゲストがたくさんいるバラエティ番組が見れなくなった。
視覚と聴覚から入ってくる情報が騒がしくて、とにかく疲れてしまうし、そもそも入ってくる情報とそれを解析する能力が直結せず、わざわざ意識をそこに割かないとならず、また割いたとしても目まぐるしく変わる情報に置いて行かれ、何が何だか良く判らないのだ。
病院の待合室や薬局で垂れ流されているバラエティ番組も苦痛でしかなくて、そのときもウォークマンで外界音はシャットアウトしているし、余裕があれば視覚情報は本を読んでいる(余裕がなければぼーっとしている)
ぼーっとしている間の視覚情報は、入ってきているようで入っていない。
見えてはいるのだが解析をしていないので、そこに意識を割かない分、疲れることもない。
邪魔な音と映像が垂れ流されるくらいなら、静寂が良い。
耳栓、近いうちに探してみよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます