第112話
双弥が町へ到着したとき、ただならぬ気配がそこら中から漂っていた。
早く皆と合流しなくてはならない。だがどこにいるのか全くわからずにいる。
警戒しつつ町へ入ると空気が張り詰めていることに気付く。これから戦いが起こりそう、或いはもう既に戦いが始まっているのではないか。
周囲には人の気配がない。思ったとおりここは罠が仕掛けられていそうだ。
急に何かの気配を感じた双弥は建物の陰に身を潜め様子を見る。すると見覚えのある姿が確認できた。
色は違うが以前出会った喋ることのできる人型の魔物だ。
刃喰の最大速度で飛んできたため高速に目が慣れている今なら、あの素早い魔物の動きにも対応できるはずだ。
そう思いつつどこへ向かっているのか調べようとしているところで突然の爆発音。
少なくともあの場所には誰かがいる。そう思い双弥は急いで駆けつけたのだ。
「──僕は思うんだよ双弥。ヒーローっていうのはもったいぶっちゃいけない。話としては退屈かもしれないけどさ、こうなる前に出てきてくれないと困るんだよ」
助けに来たというのにまず悪態をつくジャーヴィスに、勝手だなと苦笑しつつも体の状態を確認する。骨折などはなく、爆発のときに耳を塞いで叫んでいたのだろうか、密閉内の爆発でも鼓膜が破れてないようだ。
「現実なんて本来もっと酷いものだろ。助かっただけマシだと思えよ。それに俺はヒーローじゃないしな」
ジャーヴィスを軽く手当てし、肩を貸そうとするがそれは拒否される。
理由を問うとどうやらあちこちで戦闘が行われているらしいということと、アセットを1人で逃がしてしまったことを白状する。だから急いで向かわねばならないと。双弥は軽く舌打ちをし、ジャーヴィスを道端へ転がし上から瓦礫をぶちまけた。
「いたたたたっ。酷いよ双弥! せめて棺にくらい入れてよ!」
「別にお前の葬儀をやるつもりはねえ。そこで大人しく隠れてろ。後は俺がやる」
目的地がわからぬまま双弥は走り出した。
★★★
「フィリッポ……」
「ん? ああ
アセットが逃げた先にいたのはフィリッポだった。丁度どこかしら寝床になる場所を探しているところである。
これは運がいいとばかりにアセットはフィリッポにしがみつき顔を見上げ懇願する。
「よかった! ジャーヴィスがピンチなんだ! 助けてよ!」
「あの野郎やばいのか。そりゃ大変だな」
他人ごとのようにフィリッポは言葉を返す。いや実際に他人ごとなのだ。
そもそも男嫌いであるフィリッポに助けを求めるのが間違っているともいえる。
とはいえここまで一緒に来た仲だ。100%見捨てる気はない。だからしがみつくアセットを引き剥がし腰に手を回し、肩に担いだ。
「あっ、おい何を──」
「あいつは戦ってんだろ? だったら放っておけ。こっちはこれが重要なんでね」
「こらっ、放せ! ジャーヴィスが!」
「いいから黙ってな。魔物が寄るかもしれねぇぞ」
そしてフィリッポは暴れるアセットを運び建物の中へ入っていった。
もしジャーヴィスが死んだ場合、それはそれで仕方がないことだ。だがもし生きていたときアセットに万が一のことがあったら、彼はとても辛い思いをするだろう。それこそ自らが死ぬよりもきついことだ。
だからフィリッポはアセットを守ることに専念する。それが今できる最善だから。
フィリッポは男嫌いなわけには理由があった。
生まれはパリから離れた町、ブローニュである。そして母はとても美しい人であった。
だが父親は粗野で暴力的、酒が好きな最低男だった。
幼いフィリッポの前でも母親を無理やり…………
と、世間はフィリッポにそこまで興味がないであろうから割愛。
彼は彼なりにジャーヴィスたちのことを考えている。男嫌いであるため同性の友人が居らず、うまく付き合う方法をよく知らないだけなのだ。
それを伝えられぬため理解できぬままのアセットは焦ってる。ごめんなさい。
★★★
「篭! ナイトワールド!」
鷲峰が叫ぶとチャーチストを囲うように岩が現れ、完全に覆い尽くした。彼女を守る岩戸により、鷲峰は心置きなく戦える。
「ふん……。勇者が入り込んだか」
「ああ、そういや喋れるんだったな」
鷲峰と魔物の睨み合いが続く。
辺りからたまに爆発音が響くが、それは鷲峰にとってはやや都合がよかった。他の魔物たちはその音がする方へ向かうため、鷲峰のところには来ない。1対1の状態で戦えるのだ。
「うるるぁ!」
それを知っている魔物は鷲峰が反応できぬほどの速度で周囲を駆け、鷲峰の後ろにある岩へ火炎弾をぶつける。
爆発音と共に岩は焼かれ、煙が吹き上がる。だが岩戸は無傷だ。この程度で天照大神を引っ張り出せるなんて思わぬほうがいい。
もちろん魔物もそれくらいはわかっている。この程度で壊せるほどシンボリックは甘くない。もし傷付けばラッキー程度のものだ。目的はもちろん仲間を呼ぶことにある。
「ちっ」
魔物の意図に気付いた鷲峰は舌打ちをする。といっても鷲峰にはこの魔物への対策がある。速さが自慢の相手に速さで勝負するのだ。
「舞! ファステストコースター!」
鷲峰の叫びと共にリズムのよい低音が周囲に響く。そして頭上高くには竜が如く空を舞う
シンボリックは常識にさえ囚われなければ大抵のことができる。島を空に飛ばそうが、電車をレール以外に走らそうが可能だ。
だから以前ジャーヴィスが電車を出したとき、本来ならば飛ばすことも可能であった。しかしそれをよしとしなかったせいで今後もレールの上を走ることしかできなくなってしまった。だが重量物を飛ばす魔力の消費を考えれば転がしたほうが効率はいい。
それはさておき鷲峰が出現させたコースターは∞の文字を描きながら空を舞う。これは威嚇行為であり、相手の動きを制限させるつもりだ。
「ふん、鉄の龍か。しかしそんな速度でやれると思っているのか?」
鉄ではなくFRPなのだろうが、シンボリックにて出現されたそれは鉄よりも遥かに硬度が高い。そして速度に関しては現在ただの威嚇のためであり、本来の速度の3分の1も出してはいない。
更に言うならば、このコースターの恐ろしい点は速いところではないのだ。
カタンカタンと、何故かレールを走るような音を響かせコースターは鷲峰の横に止まり、魔物と鷲峰は睨み合い微動だにしない。ドッドンパッ ドッドンパッ というリズムのよいストンプ&ハンドクラップの音だけがその場に時間があることを告げている。
「……ふん。いつまでそうしている気だ?」
「お前の臆病がおさまるまでだ」
「なめるなぁ!」
鷲峰の挑発じみた返答に魔物は飛び掛ってきた。一気に距離が詰まる。
もちろん鷲峰はこれを待っていた。カウンターでコースターを放つ。
元のものよりも強化されたそれは、静止状態からわずか0.1秒で220キロまで到達する。魔物からしてみたら自らの突進による速度の相乗効果で更に速く感じただろう。静から動までの動作。これがこのシンボリックの最も恐ろしいところだ。
当然魔物はかわすどころか言葉を発することもできず撥ねられ、四肢を辺りに巻き散らせた。
かなりえぐい光景に、鷲峰は顔を少し歪ませ視線を逸らせる。
そして振り返ることなく軽く息を吸いつつ一言。
「チャーチ」
「わかってる」
魔物はこれ1体だけではない。だからもう暫く閉じ篭っていて欲しい。鷲峰の言葉にチャーチストは彼を見なくとも何を言いたいか悟っていた。
今まで散々彼を見続けたのだ。この程度ならばもはや見ることもなく察することはできる。もう結婚すればいいのに。
鷲峰はコースターに乗ると、ゆっくりと上昇していった。
★★★
建物の入り口には火が放たれていた。
そして炎のゆらめきの向こう、影のように見えるのは四つん這いに構え、怒りの音を喉から鳴らす少女。
全身は焼け焦げ、服はボロボロ。それでもここだけは守ると言ういうかのようにどこうとはしない。
火に弱い彼女がそこから動かない理由。それは後ろにいる大怪我をしたエイカとそれを治すリリパールを守るためだ。
勇者たちを圧倒するほどの速度を持った魔物。だがその魔物よりもアルピナは4倍速い。しかしたかが4倍だ。10体もの魔物が様々な方角から遠距離攻撃をしてしまえばどうにもならない。
アルピナ1人ならいかようにもできるだろうが、この建物から離れた途端、魔物たちは建物を襲うだろう。
エイカやリリパールでは勝負にならない。アルピナにはそれがわかっていたため先ほど手を貸そうと出てきたエイカを蹴り飛ばしたのだ。
一瞬でも気を逸らせなかったし、エイカは強情なところがある。死なない程度にダメージを与えれば出てこれなくなるし、それを治すためリリパールも飛び出してくることができない。
悩んでるヒマも考えてる余裕もない中で行ったとっさの判断としてはこれが限界だった。そのせいでリリパールから回復してもらえず、どんどんダメージが蓄積していく己の体を省みている隙間もない。
リリパールはリリパールでかなりの焦りを生じていた。
死なない程度のダメージといっても即死ではないというだけだ。放っておいたら危険であるため、エイカの回復に集中せねばならない。だがそれはアルピナも同様だ。彼女の火傷も尋常ではない。早く回復させねば息絶えてしまう。
いつしかリリパールの目からは大量に涙がこぼれ落ちていた。
あまりの無力さや弱さ。1人の怪我を治すのが精一杯な己の未熟さ。
いつまでもあふれ、流れ続ける涙。だがリリパールはぬぐわない。
それしかできないのならばそれだけをやればいい。余計なことは一切しない。涙をぬぐうのなんていつでもできることだ。
諦めない。例え枯れ果てても。そうすればきっと助かる。最後まで信じ続ける。
彼女には希望があるのだから。
それでもそんな希望なんて幻想だと言わんばかりに魔物の攻撃は止まらない。魔法の火炎弾を蹴り飛ばすなどというあまりに常識外れでふざけたような、常人では不可能なことを繰り返していたアルピナにも限界がおとずれる。とうとう地面に膝がつき、再び上げることができなくなった。
そんな彼女へ容赦のない巨大な火炎弾が襲い掛かる。体はもう動かない。それでもアルピナは獣人だ。野生動物と同様、死ぬまで生を諦めない。命を失うその瞬間まで、目の前に迫る火の弾を睨み続ける。それが突然消えても、彼女は睨むことをやめなかった。
「……使えないやつきゃ」
「そう言わないでくれよ。これでも急いで来たんだからさ」
鞘の力により火炎弾を消滅させた双弥は、アルピナの悪態に苦笑するしかなかった。
だがここでとうとうアルピナは倒れ、目を閉じ、ぐったりと動かなくなってしまった。
口ではなんだかんだと言いつつも彼女は双弥を信頼しているのだ。だから安心し、気がゆるみ体の支えを失い倒れてしまった。
「リリパール!」
「はっ、はい!」
「アルピナを頼む! 早く!」
双弥は建物の中を覗くことなく叫ぶ。
リリパールは一瞬躊躇ったが、悩んでいる状況ではないためすぐさま建物を出てアルピナの傍へかがみ、治癒を始める。あまりの悲惨な状態にも心揺れることなく、自分の持てる全てをそれに費やしていく。
「エイカはどうした?」
「……双弥様が気にすることはありません」
その言葉に双弥の頭へ一瞬にして血が上る。何かあったとしか思えぬ台詞だからだ。
「いいから答えてくれ! エイカに何が起こってる!?」
「建物の中にいます。致命傷です」
淡々と答えるリリパールに怒りを覚えたが、その顔を見て上った血がストンと落ちた。
一国の姫がするような顔ではない、とても酷いものだったからだ。
目から涙がとめどなく流れ、歯を食いしばって堪えている。一体どれだけ酷い目にあったらこんな顔になるのかと思えるほどに。
今呼ばれてさっと出てきたが、それまでずっとエイカの治療をしていたのはすぐにわかる。それを中断させて出てきたのは、ただ双弥を困らせないためだけなのだろう。エイカのことは聞かれなければ言わぬままに。
双弥は自らの歯を噛み砕こうとしているかと思えるくらいに歯を食いしばった。今、リリパールへ酷い選択をさせてしまったのだ。
どちらかを見殺しにさせる。これ以上にないくらいの卑劣な行為だ。
少し考えればわかることだった。これほどの状態のアルピナを治療もせず奥で怯え震えているほどリリパールは弱くない。なのに何故出てこないのか。もちろんそこには理由があったからだ。
そして双弥もどちらかを選ばねばならない。最悪な状況だ。
「…………お兄さん、私なら、大丈夫、だから……」
ふらふらと建物から姿を見せたのはエイカだった。内臓と脊髄がやられている彼女1人では立つことすらできぬが、エクイティに肩を貸りて出てきてしまった。
「何やってんだ! じっとしてろ!」
「駄目だよ……これは私の役目だから……」
そう言ってがっくりと力尽きるように項垂れたエイカ。だが次の瞬間、跳ね上がるように顔を上げた。
「痛い! 痛いわ私の勇者よ! なにこの子!? 死にかけてるじゃない!」
「は、破壊神か!?」
「ええそうよ。おっと来ないでくださいな。今その鞘に近寄るわけにはいかないのよ」
「あ、ああ」
己の力すら奪うというほど渾身の出来である鞘を近付けないでもらいたいと双弥を止める。
「最近ちょっとね、私の信者が増えてきたのよ。おかげで信力がみなぎってきちゃって。そこでひとつ、私の勇者にプレゼント!」
「用件はそれだけかよ! 今それどころじゃ──」
「今だからですわ。なんとあなたの思う何かひとつを破壊して差し上げますわ。なにがよろしいかしら?」
「だからそんなことやってる状況じゃねえんだよ!!」
「ああ、私の勇者はほんと賢さが足りないのですね。残念です」
死にかけのエイカの体を使って人を罵りに来たのかと血液が沸騰しそうになったが、破壊神に対して何もできないし、それよりも飛び交う火炎弾を消す作業のほうが忙しいため気を向けられないでいた。
「言いたいことがあるならわかりやすく言え! こっちは切羽詰ってるんだ!」
「私は破壊神。全てを破壊することができるもの。たとえそれが目に見えぬものだろうと。さてこの状況であなたは一体何の破壊を望むのかしら?」
わけのわからない言葉に、双弥は必死に脳を回転させる。
この周囲にいる魔物を全て破壊する。それはこれ以上襲われないようにするだけでしかない。今にも命の灯火が消えそうな2人を助けられるような願いではないのだ。
ならばどうする。何を破壊する。
何が破壊でき、何が破壊できないか。
破壊神は言った。全てを破壊することができると。ならば……・
「じゃあ……リリパールの治癒魔法の限界の壁を破壊してくれ! できるものならな!」
「あらま、なかなか面白いことを考えますわね私の勇者は。その程度でいいのでしたらやりますわよ」
「で、できるのか!?」
「当たり前じゃない。私は神ですわ。人間ごときが努力した程度でどうにかなるものくらい容易くできますわ」
あまりの理不尽な返答に暫し絶句する双弥。なめくじ星の村長以上のチートっぷりだ。
「では私は帰りますわ。この体にいると痛みで死にたくなりますから。では」
そう言い残し、エイカは再びぐったりとする。死にたくなるほどの痛みをエイカは我慢していたのかと思うと双弥の顔は渋くなる。
「あふぁ!?」
突然リリパールがとんでもない声を発する。慌てて何ごとかと目を向けると、リリパールの前には巨大な毛玉があった。
色合い的にそれがアルピナだとわかったが、何故こんなことになったのだろうか。
恐らく治癒能力が急激に跳ね上がったことで全ての体組織が大活性し、毛根が必要以上に働いてしまったのだろう。
そしていつ止まってもおかしくなかったアルピナの呼吸は、まるで眠っているときのような落ち着いたものと変化していた。炭化していた体の一部も元通りになっている。
とにかくこれでアルピナは大丈夫。リリパールはすぐさまエイカの治療に戻った。
「だけどこりゃあ埒があかないな……」
ずっと飛翔してくる火炎弾を鞘で打ち消しながら双弥はつぶやいた。根競べでもするつもりなのだろうか。
だが今の状態は双弥たちに分がある。あちらは魔力を消費して撃ち出さねばならぬが、双弥はただ鞘を触れさせればいいのだ。楽な作業である。
「お兄さん、ごめん……」
全快したエイカはまず双弥に謝る。何に対しての謝罪かいまいちわからなかったが、聞いている余裕なんてあまりないため後回しにしておく。
「こうして無事……ってわけじゃないが、再び会えたんだ。謝ることはないよ」
と言って双弥はエイカの頭を軽く撫でた。少し戸惑いながらもエイカは笑顔で返す。
それよりも今はどう現状を打破するかが問題である。アルピナはリリパールに散髪してもらっている。今動けるのはエイカだけだなと思い双弥は傍に立たせた。
「エイカ、火の玉が飛んでくるのがわかるか?」
「えっ、どこからくるのかわからないよ」
「それは俺にもわからん。だけど見てから反応だったらできるだろ?」
「あー……、うん」
双弥は試しに鞘を持たせてみた。そして突如として現れる火炎弾に驚きつつもエイカは懇親の力を込めて鞘を振り抜く。
「お、のわっ」
あまりに反応がなく、まるで素振りをしている感触に勢いあまってつんのめってしまう。だが一度どんなものかわかれば次はたやすい。
「大丈夫そうだな。じゃあちょっと行ってくる」
双弥は遠距離攻撃している魔物たちを潰そうと考えていた。
少しの間見ていたが、火炎弾が飛ぶタイミングがあまりにもバラバラなのだ。つまりきちんと連携をとっているわけではない。そんな仲間の火炎弾がいつ飛んでくるかわからないような場所へのこのこと出てくるとは思えない。だからこの場所はある意味安全とも言えた。
「待つきゃ!」
行こうとする双弥を引き止めたのは、一応切った程度のぼさぼさ頭のアルピナだった。どうやら殺る気満々の様子。
狐の恨みは凄まじく、何年も昔にあった一度だけの出来ごとをいつまでも根に持っていたりする。それが今さっきのことであれば尚更だ。
特にアルピナの性格は────獣人という言葉を東西南北の北東のようなものと例えるならば、より獣に近い獣獣人とでも言うべきか。そんな感じであるため、通常の獣人よりも本能的なのだ。
今のアルピナであればあの魔物を絶滅させるまで世界を走り回るのではないかというほどまでに殺気を放っている。
「わかった。魔物はアルピナに任せる。俺はみんなを探して……」
辺りを見ながらそこまで言ったとき、どこかで小気味よいリズムが鳴り響いていることに気付いた。
「この音は…………ジャーヴィスか!?」
なんてことだ。さきほど埋葬したジャーヴィスが生き返ってしまったのかもしれない。
双弥はこの場を任せ、急いで音のする方向へ走った。
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