第74話 刻に縛られた者/見捨てられた者⑰

「ルージュ……」


 名を呼ばれて、ルージュはルナに顔を近づける。

 ほぼ無意識に唇を重ねた。

 もう何度も体を重ねてきたせいか、すでにある程度相方の思考はわかってしまっていた。


 ルナがトロンとした目で上体を起こす。


「ねえ、今日はアレ使おうよ?」

「アレ?」


 そう返すと、ルナがベッドのすぐ横に置いてあったトランクから小さい棒状の物を取り出す。

 それはネーベルから貰った青い双頭ディルドだった。


「どう使うの?」

「それは超力を込めると、大きさが変わったり振動したりするのよ。ちょっと貸して」


 ルージュが手を出すと、ルナがそれを渡してくる。

 それを持ってルージュが超力を軽く送る。

 するとディルドは膨らんで振動を始めた。

 超力の供給を止めると、ディルドは一人でに萎む。


「じゃあこれを――」

「入れてあげる」


 ルナが急に身を近づけてきた。

 その左手がルージュの陰部に当てられる。

 正直、ルージュもルナのよがる姿を見て、体は十分過ぎるほど淫らになっていた。


 陰部はすでにトロトロなのだ。

 ルナの指がルージュの赤く火照った陰核を摘んでくる。


「いきなり、そんな……」


 一番の性感帯を直で攻められる。

 ただでさえ気持ちいいのに、さらにルナはルージュの乳房の突起物に口を付ける。

 そして「はむっ」と甘噛みしてきた。


「~~ぁぅ!」


 快楽に夢中で口を開けてしまい、唾液が漏れてくる。

 もうほぼノックアウト状態だった。

 下腹部から熱い興奮がせり上がってくる。


 陰部の性感帯がイジられる度に、貪りたい痒みにも似た快楽が押し寄せてくる。

 膝がガクガク震える。


「ルナぁ!」


 堪えきれず絶頂を迎える。

 歓喜の愛液が飛び散る。

 そこでルナは手を止めた。


「え?」


 ルージュはもっと絶頂を味わっていたかった。

 好物を食べている途中で取り上げられた感覚である。


「ちょっと意地悪しないでよ」

「続きはこれでしょ」


 ルージュの油断する隙に、ルナはディルドを奪い取ってきた。


「入れていい?」


 甘えた上目遣いで尋ねてくる。


 ――うぅ、もう可愛いんだから。


 そんなルナの表情は、ルージュには卑怯としか思えなかった。あんなに可愛くねだられたら、断れるわけがない。


「別にいいけど」

「じゃあ……」


 ルナが膨張前の青いディルドを、ルージュの陰部に優しく当てる。

 そこからゆっくりと、蜜壷に挿入してきた。


「ん!」


 背筋がぴんっと反り立つ。

 冷たい感触が入ってきた。


「ルナ、こっち向いて」

「うん?」


 ルナがキョトンとした顔を上げる。

 それにキスをして、再び押し倒した。

 ルナを見下ろしながら、ルージュは口を開く。


「愛してるわ」

「私もだよ」


 ルナは涙目でそう答えてくれた。


 ルージュは双頭ディルドの空いた先を前に出す。

 それをルナの陰部の穴に挿入していく。


 ルナのトロトロの愛液が、潤滑油となってそれをすんなり受け入れてくれた。

 今の状態は短くて細いと言うのもあるのだろう。


 だがネーベル特性の玩具はここからが真骨頂であった。

 ルージュがルナと手を握り合わせる。


「ルナ、超力を送ってみて?」

「うん、わかった」


 ルナがそう言って目を瞑る。

 ディルドがその形状を変化させた。


「いぃ!」


 ルナの体がベッドの上で仰け反った。

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