第25話 バオム教⑬
――こ、これは……。
シャワーを浴びてベッドに戻り、件のベビードールに着替える。
予想以上に恥ずかしい格好だった。
下着にはちょうど都合の悪い部分に穴が空いている。胸の真ん中と、性器の部分が切り開かれたいた。
「こ、こんなの下着として間違っているわ。クレームを入れたい気分よ」
あまりのことにルージュは目をぐるぐる回してベッドのタオルケットを羽織ってしまう。
「やっぱり今日は――」
「おーい、着心地どう?」
ルージュの後にシャワーを使っていたルナがやってくる。スリッパで床を鳴らして歩いてきた。
黄色の下着だけを身につけている。なお普通の下着である。
ルナはとことこやってきて、ベッドに膝を置く。
「ねえ見せて?」
「やだ、恥ずかしいもん!」
「いいじゃんよ~」
ルナにタオルケットを引っ張られてもルージュは断固としてそれを離さなかった。
「あ、サイファーさん」
「何ですって! あのハゲ殺す」
「隙あり!」
ルージュが気を取られた瞬間、ルナがタオルケットをばっとはぎ取ってくる。
慌ててルージュは胸と股の部分を手で隠した。
「おお、可愛いじゃん!」
「そ、そんなわけないでしょ!」
「選んだかいがあったってもんだ」
ルナがニコニコした様子でルージュの肩を抱く。そのまま押し倒してきた。
まずは首筋にキスをしてくる。
「ん……」
吐息が漏れる。それがルージュの淫靡なスイッチをオンにした。
ルナの手が太股を滑ってくる。それがおへそをなぞり胸にまで達する。
ルージュの左腕がルナによって上げられる。
全開になった腋に冷やっとした感触がやってくる。ルナの舌がそこを舐めていた。
舌の感触はさらに続いた。一つ、二つ、と執拗なまでに腋を舐められる。
くすぐったいような感触が変わっていく。
まるで秘部を愛撫でもされているかのような錯覚に襲われる。
どんどんその場所が敏感になっていく。気が付けば、陰部もまたヌメリと湿っていた。
ゾクリとした興奮を自覚する。
新たな快楽の位置の開発に、ルージュは危機感を覚える。
「ちょっと、待って」
「ダ~メ」
ルナの左手がルージュの陰部をなぞる。
昂っていた性的衝動が一気に解放される。
「あぁ!」
たった一撫で、それが熱い感覚を呼び起こす。
快楽に飲まれる。その最中もルナの手はゆっくりと動きを止めなかった。
背中がピンと二度、海老のように反った。
「ん!」
何とか声を押し殺し、耐えた。
無様な姿は見せたくなかった。
ルナがルージュの上に覆い被さってくる。
「イっちゃった?」
ルナが自分の指を口に加えて、悪戯っぽく尋ねてくる。
「まあ……一応」
「エヘヘ」
ルナのキスがまた首元になされる。吸い込まれるような強さが興奮を高める。
次にルナは胸に顔を近づける。
左の胸をマッサージのように伸ばす。
右の乳房にルナの舌が伸びた。
「うぁ……」
絶妙な感覚が乳房の突起からやってくる。ピンク色のそれがペロペロと舐められていった。
不思議な気分にさせられる。
ルージュは吐息を「ぅん」と、それをされる度に口から出してしまう。
しかし淫らになるのを我慢しようと、両手を後頭部に持って行き、手を合わせた。
カリッ――とデロデロの乳首が甘噛みされる。
「いぃ!」
ふわりとした感触から、歯の堅実な感触へ変わる。その不意打ちがルージュに思わぬショックを与えた。
また背中がベッドから離れる。
ルージュの口からだらしなく唾液がこぼれてしまう。
ルナは顔を上げて、その唾液を舌で舐め取る。
その時ルナと目があった。
ルナの頬も熱を帯びていた。
次の瞬間、キスをイメージする。
だがルナの顔はルージュの下半身に向かっていった。
予想が外れて、がっくりと肩を下ろす。
――何を期待してんのよ、私は……。
己のそんな欲望を胸の内で否定する。
そんなことを考えていると、次のアクションが起こっていた。
「!?」
ルージュの足がこじ開けられる。
ルナの顔が陰部と目と鼻の先にあった。
あまりに恥ずかしい格好に、それだけで興奮してきてしまっていた。
これから起きることに、下半身が熱くなる。
「もういいから、そこまで」
「ふふ~ん」
ルナは得意げな顔で、陰部を舐めて軽く陰核を摘んでくる。
「んぅ!」
それだけで軽く達してしまう。
膝がガクガクと震える。また口から涎が垂れてくる。
ルナの舌が太股を前に進んでいく。
さらにお尻の肉を表面から舐めていく。
「そこ汚いから……」
まるで生娘のような切なげな声が出てしまう。
ついにルナの顔がルージュの陰部近くに置かれる。
ルージュの足はルナの手で固定され、大きくは動かせない状態にされた。
そして長い攻めでトロトロになった陰部に、ルナの舌が挿入される。
温かい感触が入ってきた。
自分の指以外の物が入ってくるのは久しい。もうそれだけで、蜜がドバドバと陰部から精製される。
さらにルージュの穴を余すことなく楽しむように、ルナの舌が動いた。ピンクの肉の壁に付いた蜜を丁寧に舌で取り、口で吸ってくる。
くちゅくちゅといやらしい音が充満する。
「ん~!」
とうとうルナの舌が陰核に触れる。
性の欲望の熱が解放を待ち望んでいた。
――これどうなっちゃうのよ……。
今まででも十二分な程なのに、これ以上がきたらと思うと不安が落ちる。
ルナの舌がじっくりとルージュの性感帯を撫でる。
「あぁん!」
不安もすぐに興奮の渇望に吹き飛んだ。
すでにルージュは堕ちていたのかもしれない。
ゆったりとしたリズムでルナの舌は動いていた。
時折溢れた愛液を口で吸い取ってくれる。
焦れったい。
「もっと……」
「なぁに相棒?」
「もう少し激しくしても、別にいいけど」
「して欲しいの? して欲しくないの?」
「して……欲しい。どちらかと言えば」
ルナの目が妖しく光る。
その舌が陰部の割れ目を舌から辿る。
そして陰核にぶつかった時、変化が起こった。
「ん……」
ルナの吐息が聞こえてくる。
キスが真っ赤になった肉芽にされた。
「はぁ……」
ルージュもそれで太股が動きそうになる。
そこから舌の攻めが一気に激しくなる。ざらりとした感触のピストン運動がなされる。
ルージュの下腹部から熱い愉悦が這い上がってくる。
呼吸が荒くなる。頭が沸騰しそうだった。
「イ……ク……」
我慢の限界がやってきた。
快楽の渦に押し込まれる。
ルナの舌がもう一段、雄々しさを増す。
「んぅ!! あぅぁ!」
絶頂に達した。
桃色の声が木霊する。
陰部からはトロリとした愛液が吹き出る。
快楽の最高潮を貪欲に貪ろうと、太股が左右に揺れた。
「あ、あぅ♡」
ルージュは未だに絶頂の余韻にいた。口を大きく開けて、ベロを犬のように突き出してしまう。
腰が小刻みに震える。
ルナが陰部から顔を離してきた。
すると腰はさらにビクンと激しくベッドを跳ねる。
そしてだらしなく大股を開いてしまう。
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