「本格ミステリー宣言Ⅱ」入手!
Ⅰのほうは持ってんだけど、Ⅱはなかなか出会えなかったんよね。ご存じミステリー・ゴッド、島田荘司先生の著書です。
んで、読み始めたんだけど「器型」とか「コード型」とか、のっけから何のことだか???てな感じで始まりまして、だけど読んでくうちになんとなく理解。
たぶんね、いわゆるテンプレのことだわ。それはまぁ推理小説の中でも一つの派閥って感じに今はなってますよ、先生!とか思ったんだけど、どうも先生が言おうとしてるのはそうじゃないね、うん。
これ、私が「なんでやねん!?」て思ったのと同じ現象のことかなぁ? 謎というか、トリックというか、ベース部分? それがセオリー通り過ぎない?ていう話だったら、私も疑問だった話ですだよ。ミステリーの根幹というか、謎解き部分がワンパターンじゃね?て、そういうの漠然と感じてたんだけど……。
なんていうんだろ、まぁ、数えるほどしか読んできてはないわけだけども、ドラマや映画じゃ万単位で観てる計算なんでミステリ系もそこそこ観てるわけでね、その感覚だけだから違うかもだけどもさ。
トリック自体はなんてーの? パターンが決まってて、それをデコレーションする箱とか彩色とかリボンとか? なんかそういうトコしか変えてなくない?てイメージはずーっと感じてたの。ミステリを冠するその肝心のミステリがワンパターン?
たぶんね、解法すらセオリーというか万能マニュアルが出来ててさぁ、それに当てはめて解けばいい、みたいなのがあってさ、予定調和的な楽しみ方をするジャンルとしてのミステリの一派ってのがあって、それが「コード型」だってことかな?と。
ほら、なろうテンプレのさ、異世界転生とかのあの系統はちょうどそういう感じじゃん。書き手も読み手もある種のお約束を守って、その箱庭の中でルールを守って遊ぶみたいなさ。だから書き手はいかにしてお約束の範囲内で創意工夫を凝らすか、みたいになってて、外から見たらなんかドングリの背比べというか似たり寄ったりというか金太郎アメにしか見えねーなー、みたいな揶揄されてさ。
だけど、言われてみれば確かにミステリの一派にも、謎解き部分だけを取ればそういう感じのヤツ、かなりあるかも?とか思って。トリックは出尽くしたからとか言って、例えば密室トリックでも応用編ってのが、なんかガワを取り替えただけみたいのまでいっちゃってるのは思うんだよね。階段の部分をハシゴにしてみました、みたいな? それがちょうど異世界テンプレの、ちょっとした差違程度のあの感覚? あれによく似てるなぁと思ったわけですよ。
いや、この本出たのいつよ? さすがゴッド、すげぇ先見の明だな。(笑
私はねぇ、これ、テトリスだなぁと思ったのです。パズルで、とことんシンプルにどこがどう組み合わさるかだけに特化したゲームだけどね、その性質がミステリのパズラー系に通じるなぁ、と。
で、この「どこがどう組み合わさるか」をゲーム性の基盤に置いた系譜ってのがやっぱあってさ、進化してくわけだけど、それは推理小説と同じに考えていいかも。
まずジグソーパズルがあってさ、テトリスがいわゆる「発明」だったわけですよ、出て来た時はだからすごいセンセーショナルでさ。
その後、さらに進化して「ぷよぷよ」が出たのな。これも衝撃でもって迎えられて、さらに「パズドラ」が登場してもう一段階進化したわけですわ。だけど次の「ツムツム」は、そういう意味ではまだ進化とまでは言えなかったか、世間の反応はそこまでじゃなかったね。
で、先生が言いたいのはたぶん、「他のゲームジャンルとも融合されちゃいるが、正直、ミニゲーム扱いだろ!?」て話なのかなぁ、と思ってさ。それ、もう、パズル系じゃないじゃん、て。正当進化をさせようぜ!てコトかな?と。
あくまでパズルが主体で、って難しいよね。
テトリスは、紙のパズルを電子にしたことで「静のモノを動にした」上に「制限時間」を盛り込んだわけです。
ぷよぷよは、さらに「一発逆転要素」と「対戦形式」を盛り込んだ。
パズドラは、「形式変更」と「RPGとの完全融合」をしたわけ。
パズドラの功績は大きかったよ? だって、それまでもRPGとの融合はあったけども、主従関係はパズルが従だったもん。メインをパズルに置いたまま、ストーリー性を大きく飛躍したってのはあれが初だった。
パズルが従になってるってのは、それはパズル系の進化ではないし、場合によっちゃもうパズル系ですらないゲームになったってことだからさ。
本格推理でも同じってコトが言いたいのかなぁ、と思って。先生は「別にぷよぷよが出たらもうテトリスは古いから刷新しようなんて言ってないよ!」て感じ?
ぷよぷよの後にツムツムが来て、パズドラにも傍流は出てると思うけど、もっとこう、「パズル系の進化」に位置付けられるゲームの待望みたいな、そういうのを本格推理だけでなく推理小説ジャンルの中に待ってらっしゃるのかな、と。そう思った。
……私はさ、テトリスに戻って「物理エンジン」を搭載してやろうと思ってるんだけども、そうするとさ、予定調和的な「お約束」はぶち壊してしまうんだよね。特に、余計なノイズとして数え挙げられる数々の邪道はぜんぶ放り込みたい派閥で。
ノックスの十戒とかヴァンダインの二十則とか、今じゃ形骸化も甚だしいわけだし、別に構わないだろうと思ってたんだけど、なんか雲行きが怪しい……?(汗
コードとやらに則ることが重要な「お約束」だとしたら、なんか……どうしよ。
ま、まぁ、まだ読み始めたばっかだし! コードがそれほど重要ってこたぁないだろ、うん! 推理小説界隈が実はなろうテンプレと同じです、だなんて、まさかね!!(ドキドキ)
いやぁ……、私はさ、「最低限、これだけは守れ!」ていう本当に最小限度の、一個か二個程度の決まり事だけ守ればいいもんだと思ってたんだよねぇ…参ったな。
(いつぞやにも書いたけど、最低限守るべきルールはどれ?とかを探してたのな。まさかテンプレだとは……)
だってさ、だってさ、現実の事件なんてのは完璧に「物理エンジン搭載テトリス」じゃん! あらゆる要素を加味して、気象から心理から社会背景まで読み取らないと解決しない事件とか沢山あるじゃん! だからこそ科学捜査があんだけ発達したんじゃん! て。
それを、やりたいんだよ。
(ネックは探偵の謎解き台詞が冗長なんてもんじゃない点だ)
あらゆる要素が関わるってことはさ、解説も何十ページに渡るってことでさ、それだけ事件の背景もフクザツ化してるし、心理面も異常だしで、すごい煩雑な構図をどう説明しきるか、て感じになるんだよね。
つまり、謎を美しく畳めないのだ!!(血涙
力量が足りないのに足掻いてるなぁ、とは思ってます。(反省っ
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