昔の作品を引っ張ってきて、感じたこと④
才能、てので引っかかっちゃってズイブン横道に逸れましたが、本題に戻すわ。
大事なことなんでしつこく言っとくけど、才能より努力出来るかが肝心だからね。
昔の作品をなろうから引っ張ってきたんだけど、これ、思い出したら8年前じゃ利かない、もっともっと前の、20年は昔に書いたゲームブック形式のモノがお初ですわ。枝葉の分岐を削って一本道に編集仕直しただけのものを、なろうに上げました。だからところどころツギハギ感が残ってるんだよね。
そんだけ古いモンだと、もうぜんぜん覚えていなくって、すごく新鮮に読めました。で、気付いたんだけども、漫画感覚で書いてるなぁと思ったのがまず一点ね。
漫画って、いきなりコマに顔だけ出しといて、舞台背景とかはもっと後からとかでも全然平気で読者は読んでくれるでしょ? その感覚で書いてる作品です。
で、私が言いたいのはこの後よ、後。
今や、Web小説なんかは「こっちのが主流」ってことよ。読者の読み方の幅が広がって、いや、パソコンで言えばドライバね、これの普及率が上がって、若い世代を中心に、こういう構成で書いてもまったく問題なく読めるようになっている、てことを言いたかったの。
推理小説をやりたいと思って著名な作品を網羅すべく、まずは作家ごとに一冊ずつコンプしようとしてるんだけども、そうしたら、昭和頃までの作品とWebがビッグバンした後の作品群とで、なんか…、違和感を覚えてたのね。
ひと言で言えば、漫画チックになった、というか……
小説は、すべてを文字だけで賄うので、先回りで読者に必要情報を提示しながら書いていかないと混乱する、という理念で作られてきたんですわ、昨今までは。
ところが、漫画とか視覚メディアは後出しがかなりOKなのです。冒頭、物語最初の一発目から、主人公の顔が大写しになり、口元がもぐもぐして、ひょいと上がった手にリンゴが握られていて、そこからパンして背景の荒廃したビル群が映る、というのが可能です。あるいは、背景が映ってから、手のリンゴ囓ったのをズーム、とか。
これ、小説だとたぶんダメなんすよね……やろうと思えばやれないコトはないけど、やるメリットもないし推奨されないと思います。例で出したみたいな単純なワンシーンでなしに、舞台が語られないのに話が進んで後から想像しなかった場所を提示されるということです。
だけど漫画とかじゃ逆に、こっちのが手早いのでとにかくよく使われます。後出しで舞台設定が語られるなどよくあることです。
その文化に慣れちゃってると、小説でもやっちゃう。だけど、これ、やろうと思えばやれないことはないけど、そこそこ気を遣わないといけない書き方なんですわ。
視点とか、ちょい詳しい書き方講座だと視座とか何とかも出てきますよね、ようはズームとパンを意識して書いていかないと混乱する、ということですけど。
漫画や視覚メディアに慣れてて、小説はあまり読まない作者ほど、この「ズームとパン」が扱えていないようなんですね。だけど片方で、なろう系なんかのWeb小説なんかだと、ズームとパンが無茶苦茶っていう作品でも大人気で読まれています。
それらは、そう、「描写が少ない」ってワケです。
あとはご想像の通り。(笑
今まで支配的だった小説作法の理念が崩れてきたってコトです。
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