ミステリで重要な能力が欠けていた点
悩んでいるのですよ、去年頃からずーっと。前置きの部分を語ると、どうも自慢話になっちまうのでアレなんですが、私はそれこそ幼稚園児の頃から人様には「変わった子」という評価を頂いていたんですね。
絵を描かせれば、普通の子は立ったキリンを描くところ、私一人が走っているキリンを描くし、工作でパズルを作らせると普通は格子状に切るところを私だけ絵柄に合わせた立体パズルをこしらえる……と言った具合。(当時そんなパズルは一般的でなく、先生が教材にしたいから学校へ寄付してくれと言うくらいだった)
とにかくコロンブスだったわけです、人と同じことをするという頭がないからそうなるだけなんすけどね、ADHDの特徴の一つですわな。(笑
で、ちょいちょいミステリのお悩みをエッセイで書く際にも、「トリックなんかは簡単に出来るんだよ、トリックなんかは!」と書いてますが、それはマジでそうなんですわ。トリックそのものは、世間に溢れる色んな情報にアンテナを張っていれば悪用…(むにゃむにゃ)利用出来そうな物品など簡単に見つかるわけで、実際使い物になるかどうかは別として、簡単に見破られるようなモノ含めてなら、いくらでも作り出せるわけですよ。
問題は、それを整理して読者がちゃんと辿れるような道筋のパズルにする作業の方なんです。
私の思考は、登山でいうBコースなんです!!!
普通の一般的な登山道をAコースとするじゃないですか、だけどそもそもで山に登るルートは一つとは限らんわけですよ。これがミステリとなると、気の利いた作者なら他のルートもすぐ想定できて、一応で他のルートを予め潰しておくような工夫をするわけなんですけどね。
私のバアイは一番に思いつくのが外道のBコース!
しかも、一般的だとされるAコースのその「妥当性」ってのが理解できない!!
要するに「なんとなく」という感覚が鈍感なんです。「普通はこっちを選ぶでしょ」という時に、どういう基準でそっちなのか疑問に思わないんでしょ? 皆。
キリンの絵を描く時に多くの人は「なんとなく」立ってる姿を描くわけで、その「なんとなく」がないから私は走ってる姿を描こうとする、ということです。
登山で言うなら、Bと何が違うんだ? となってしまうんですよ。これは実に重要な違いがあって、まず一般的には真っ先にAが思い浮かぶんだから、このAに従った理論展開が出来ないと一般的な共感が得られないんですよ。
前に「70:15:15」の理屈を紹介したことがあったと思うけど、一般人は無自覚に70の思考なわけです。それとは違う思考の人があとの30なわけで、私は確実にそっちなんです。
書き方エッセイで嫌というほど実感したんだけども、私の伝えたいことをちゃんと伝えようと思うと、冗談抜きで1から10まで説明しないと伝わらなかったんですよ。これもよく書くけど、「桶屋理論」だから。Bコースだから。
だけど、ミステリで「風が吹けば桶屋が儲かる」と書いても、フェアとは取ってくれないでしょ? でも、それはもともとBコースなんだ、一般的じゃないんだ、ということで頭を抱えてしまった、というワケです……。
「変わってるね、」という言葉を褒め言葉として自慢にすら思っていたのだけど、まさかこんな欠点があろうとは……てなトコロですわ……。
1から10まで書かなきゃ解らんって、それ、ミステリにならんがな!orz
(これ、これでもまだ言いたいことは伝わってない自信があるわ。何を言いたいのか解らんと思う。ミステリは目印の石をポイントごとに置いていって、読者に「なんとなく」予感させとかないといけなくって、だけど私の置く石は普通の感覚だとものすごい見当外れだから、後からタネ明かしされても、不満しか出ないってことです。それこそコロンブスの卵事件みたいに。てこと。普通の人の理屈を逆算してヒントの提示をしなきゃいけないのに、肝心の、普通の理屈か普通じゃないのかの区別がつかないってことね。)
人は、自分でも考えつく範囲のものには共感するけど、範囲を外れたものに対しては批判するんだよな……考えられない、というそのものの理由で。だから、一般的思考の範囲内に納めた理屈で構築する必要があって、それが出来なきゃすごく大変、てコトです。
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