ユリかブロマンスか、それが問題だ

 今の旬は、男性向けならユリ。女性向けならブロマンス。非常に解りやすい。


 だが、傾向が解っているとしてもそれで即、ニーズにマッチしたものが狙えるかとなると話が変わってくるわけだよね。そもそもで、ユリでもブロマンスでもはたまたBLだろうがエロだろうが、キャラが魅力的ってのが前提に付くわけで。


「ただしイケメンに限る」これですだよ。


 まずイケメンが書けてのブロマンス、萌え少女が書けてのユリ。これは文章の上でいくら美形だの美少女だのと列挙したってダメなんだよね、読者の頭の中で再構築された時にイケメンだったり萌え少女になってなきゃ。


 んで、このキャラ造形をクリアした上で、ユリかブロマンス、なわけですだよ、今の成功メソッドは。これにくっつけるストーリーでよほどのヘマをしなきゃいい。


 じゃあ男女のバディでもいいじゃんか、と思うかしらんが、それは逆に供給過多なのでハードルが上がると思っている。必要性が薄いなら、どっちかの性に統一した方がだんぜんお得ではないだろうかと。その主人公、男である必要ある? そのヒロイン、女である必要ある? てなモンだよね。今は男男か女女がウケるのは間違いないんだからーーー


 思うのだよ、今は「一億総創作時代」、だったら男女恋愛への発展は二次創作で読者がその脳内で行えばいい。作家がそこをわざわざ書く必要はないんじゃないか、と。BLを上回ってブロマンスが人気というのだって、そこから先の創造は二次創作で読者の楽しみの範疇だ、ということだと思うわけよ。(笑


 ひと昔前なら結ばれるトコまで書くのがニーズだったけど、現代では誰もが気軽に二次創作ができるようになったんだし、想像の余地を残すのが新たな礼儀なのかも知れんね、と思うの。恋愛ジャンルでない物語にはもう恋愛は書かなくていいんじゃないか、て。魅力的なキャラが居て、恋愛そっちのけで物語と格闘して、憩いとか恋とかは読者のご想像にお任せ、てのでいいんじゃないかなぁ。

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