吹雪一号

 保健所から引き取ってきたホワイト・シェパードの成犬吹雪くん。彼は狼が混じっているのかと思う程に肩幅が広く、胸板も厚く、シェパードにしては腰高だった。吹雪を連れてランニングしていると、わざわざ車を停めて「それはクージョか?!」と笑いながら声をかけてくる人がいる程だった。クージョというのはスティーヴン・キングの小説に登場する、狂犬病に罹って人々を咬み殺すセント・バーナードだ。


 当時一歳になったばかりのエンジュと一歳半の吹雪は相思相愛の仲だった。その頃はまだエンジュは他の犬に対して権力を振りかざして横暴な振る舞いに出るようなことはなかった……というか、エンジュには犬の友達がいなかった。どうやら「コイツは犬ではない」と思われるらしく、エンジュを見ると殆どの犬が本気で襲いかかってきた。

 仔犬の頃から凄まじいスピードと跳躍力を持っていたエンジュはいつも楽々と追っ手を振り切っていたが、しかし時々公園で遊ぶ犬達を遠くの物陰からジッと見つめている事があった。今でこそ最強の女王としてあらゆる犬を虐げている彼女だが、やはり寂しかったのだろう。

 そんなエンジュにとって、吹雪は最高の遊び相手だった。後から貰われてきたという遠慮があったのか、優しく穏やかな性格のせいか、吹雪はエンジュに優しかった。一緒に遊び、一緒に眠り、一つの皿から共に飲み食いしていた。硬い牛スジのオヤツをあげると、吹雪が頑張ってカミカミして柔らかくなったところで待ち構えていたエンジュがそれを貰い受ける。吹雪はエンジュが放っていた牛スジを代わりにカミカミする。そしてそれが柔らかくなるとまたエンジュがやって来て……。すでにこの頃からエンジュの我儘な性格の片鱗が見られるようだが、それに対して吹雪が気分を害している様子はなかった。


 家に引き取ってから五日後、吹雪が気管支炎になった。Kennel coughケネルコウフというボルデテラ菌等による強い伝染性の病気で、保健所や託犬所など、不特定多数の犬が集まる場所に多い。咳・発熱・鼻水が数日続き、稀に二次感染から肺炎になる犬もいるが、若く健康な犬なら大した問題は無い。しかしガリガリに痩せていた吹雪は体力が落ちていたらしく、三日程発熱が続いた。食欲のない吹雪に薬を飲まし、点滴をしている私の隣で、エンジュは片時も離れず、ひたすら落ち着きなくウロウロしていた。

「エンジュちゃんったら、吹雪くんが心配で居た堪れないのね」などと思ったら大間違い。コイツは単に吹雪と遊びたくて遊びたくて仕方が無いだけだ。点滴中は一応我慢していたが、点滴が終わった途端にアンッと軽く一声吠えて、尻を高々と上げて伏せしてみせる。「遊びましょ♪」のポーズだ。エンジュから目を逸らして誘いを黙殺する吹雪。お気に入りのカモのヌイグルミを咥えて吹雪の目の前で振り回すエンジュ。吹雪がふう〜、と溜息をついて目を瞑る。

「エンちゃん、フブちゃんは病気なんだから、ちょっと寝させてあげなさい」

 不満気なエンジュをベッドルームから押し出していると、丁度友人が遊びに来た。エンジュと仲の良い数少ない人間の一人である彼女は事情を聴くと、「エンちゃん、私が遊んであげるから、ね?」と言って、エンジュの機嫌を取るようにボールを投げてやった。急いでボールを取りに行ったエンジュが数分すると戻って来た。しかしボールは持っていない。私とお喋りしながら、エンジュのおもちゃ箱の中から次々とぬいぐるみやボールを投げてやる友人。ふと気が付くと、二十個以上あるはずの玩具が全て無くなっていた。

「あれ? エンちゃん、おもちゃ無いよ? どうしたの? ダッキー取っておいで」と友人が言っても、エンジュはただひたすらジッと友人を見つめている。ダッキーとはダックのヌイグルミ。エンジュのヌイグルミやボールには全て名前が付いていて、彼女は指名されたモノを取りにいくことが出来た。辺りを見回した友人がソファーの陰に犬のヌイグルミを発見。

「ほら、エンちゃん、ドギーだよ。取って来い!」と友人がヌイグルミを投げた。高くジャンプして、見事空中キャッチしてみせるエンジュ。

「上手上手! ほら、持っておいで!」と楽しげな友人。

 しかしエンジュは彼女を完全に無視し、ヌイグルミを咥えたまま二階に駆け上がった。

「……あの子、何やってんの?」


 エンジュを追って、二階に上がった私と友人。そこには、ヌイグルミやらボールやらに埋れた吹雪がいた。

 意気揚々と犬のヌイグルミを咥えたエンジュが吹雪の顔にソレを押し付ける。吹雪が迷惑気に顔を背けると、彼の頭の上からウサギのぬいぐるみが転がり落ちた。慌ててソレを拾い、再び吹雪の顔に押し付けるエンジュ。ウザイ。ウザ過ぎる。

 吹雪が不意に唇を捲り上げ、ウウウ……と唸った。吹雪がエンジュに対して怒ったのは、後にも先にもこの時だけだった。


 初めて家に来た時、吹雪は「オスワリ」を知らなかった。「フセ」も「マテ」も知らなかった。言葉が通じなかった訳ではない。一応ドイツ語でシュッツフントの号令を掛けてみたが、彼はポカーンとしていた。餌皿を持った私に馬鹿デカイ図体でいきなり飛びつき、台所のゴミ箱を平気で荒らしたので、もう本当に全く躾をされていなかったのだろう。ちなみに彼は外で飼われていた犬らしかった。つまり、「家の中=トイレ駄目」なる概念が無かった。


 ベッドに寝転んで本を読んでいると、エンジュが部屋に駆け込んで来た。そのままベッドに飛び乗り、本の前に鼻面を突き出す。エンジュがこんな風に私の邪魔をすることは滅多にない。

「うるさいなぁ、なぁに?」と言うと、エンジュがベッドから飛び降りて部屋のドアの前まで走っていき、そこで立ち止まって私を振り返った。私が無視していると、不意にワンッと一声吠えた。エンジュが私に吠える事は本当に稀だ。驚いて起き上がると、「ついて来い」とでも言うように階段の途中まで降りて、再び私を振り返る。彼女はリビングルームの壁のそばまで私を連れて行った。バケツをひっくり返したのかと思う程大量の温かな液体で濡れた絨毯を見て溜息をつく私。

「ふ〜ぶ〜き〜」と一応叱ってみたが、吹雪はキョトンとしていた。多くの犬と同じく、吹雪は行為後に叱っても、何故叱られているのか分からない子だった。しかし行為中に叱れば、決して同じ失敗を犯すことはなかった。

 ハァ〜と溜息をつきつつ絨毯を掃除していると何やら異臭。何気無く振り返って三秒程思考停止。絨毯のド真ん中にこんもりと茶色い山が築かれていた。


「トイレの躾は仔犬の時にやらないと、成犬になってからは無理だ」という人をたまに聞くが、それは嘘だ。トイレの我慢の出来る成犬の方がある意味躾けるのが簡単だったりするのだが、まぁそれは犬による。吹雪は完全に躾けるまで一ヶ月以上かかった。と言うかですね、彼は「リビングルームはダメ」と理解しても、「ベッドルームならOK」とか思うので厄介だった。つまり全ての部屋で最低一回づつ大小をして、そしてその行為中に私に叱られる必要があった。かくして家中が吹雪くんの洗礼を受け、ようやく「家の中=トイレ駄目」の方程式が出来上がった……と安心していたある日のこと。


 ベッドルームに掃除機をかけようと部屋に入ると、吹雪が私のベッドの上で寝ていた。ふと立ち上がって不安そうに掃除機を見つめる吹雪。しかしエンジュと共にベッドの上でそのまま待機するように命令すると、特に騒ぎ立てることもなく大人しくしていた。


 そしてその夜。


 夜中の二時頃、そろそろ寝るかな〜と思いベッドに横になった。

 …………冷たい。

 布団がメッチャ冷たい。

 信じられない……と言うか、信じたくない。

 狼かと思うような大型犬(骨が浮くほど痩せていたがそれでも体重46キロ)のオシッコの量は凄まじかった。掛け布団どころか、マットレスと、更にその下のベッドフレームまで浸透していた。

 ぐわわわ、となったが仕方無い。その日はソファーで寝た。マットレスはどうしたかって? 勿論翌日、庭のホースでザッと洗い、お日様に干して、万事オッケー。電車の吊革やレストランのドアノブに触るのは大嫌いだが、何故かこういったモノはあまり気にならない。


 トイレの躾には予想外に時間がかかったが、その他の躾や訓練は完璧だった。家に来た当初はオスワリも知らなかった彼は、二ヶ月程で綱無しでピッタリと私の後ろを走り、待てと言われればじっと動かず何時間でも待機出来るようになった。元々賢い犬だったし、それ以上に吹雪は私を喜ばせようといつも必死だったのだろう。

 成犬になってから捨てられた犬は、自分が捨てられたと知っている。迷子犬ならまだしも、吹雪のように飼い主に捨てられた犬は心に深い傷を負う。保健所での最初の数日間、彼等は犬舎のドアが開く度に期待の眼差しで振り返る。飼い主が迎えに来てくれたのかと思って。

 何度も何度もその期待を裏切られるうちに、鬱になって食欲の減退する犬もいれば、荒んだ表情でひたすら吠え続ける犬もいる。そして時々、不意に遠吠えする犬がいる。そうすると、もう何十頭もの犬が一斉に遠吠えを始め、物凄いことになる。コンクリートの檻の中で幾重にも響き渡る彼等の遠吠えは、怒鳴る自分の声さえ聞こえない程に凄まじく、しかしそれを一番伝えたいヒトには届かない。

 賢い犬ほど自分が捨てられたということを知っている。そして、自分が助けられたということも。だから、彼等は助けてくれた人間に執着し、必死になって恩を返そうとし、そしていつかまた自分が捨てられるのではないかと怯える。たった二週間弱の保健所生活のトラウマがその後何年も続く犬などザラだ。ヒトと同じで、心の傷は、ゆっくりと辛抱強く治していくしかない。

 吹雪は私の姿が見えなくても気が狂ったようになることはなかった。しかし、彼は常に私の一挙一動に細心の注意を払い、褒められればオシッコを漏らす程喜び(お陰で日に何度も靴下を履き替えた)、叱られれば部屋の隅で壁に向かって座り、背中に哀愁を漂わせてうなだれていた。


 人嫌いのエンジュは昼間に散歩の出来ない子なので、私は吹雪とエンジュを連れて夜の九時過ぎに大学のキャンパスにランニングに出ていた。アメリカでもイチニを争う広大なキャンパスをエンジュはいつも気儘に走り回る。まるで鹿のようにポーンポーンと高く跳びながら走るエンジュはいつ見ても面白い。放っておくと見えなくなるほど遠くまで行ってしまうが、しかし口笛を吹けば戻ってくるので問題ない。反対に、吹雪はエンジュと戯れていても、常に私の半径五十メートル以内にいた。

 そんなある夜のこと。いつものように散歩していると、三人の見知らぬ男子学生に出会った。一瞬にして何処かへ逃げ隠れてしまうエンジュ。彼女はヒトの姿が消えるまで決して出て来ない。吹雪は一瞬エンジュを追うべきか迷ったようだが、直ぐに諦めて私のそばに戻ってきた。

「凄い! デカくてカッコイイ犬だね! 撫でてもいい?」と聞かれ、「うん、フレンドリーだから大丈夫だよ」と答えた。吹雪はヒトに向かって牙を向いたことは無い。恐々吹雪に近付き、「カッコイイ!」と連呼しながら嬉しげに吹雪を撫でる学生達。吹雪も大人しく撫でられている。と、一人の学生が、「ところで僕はジョン、よろしく」などと言いながら握手しようと私に手を差し伸べた。

 次の瞬間、吹雪が素早く私の前に立ちはだかり、グルル……とその学生に向かって唸った。びくりとした学生が一歩後ろに下がると、吹雪も一歩下がって私の横に並ぶ。しかし学生が一歩でも私に近付こうとすると、再び前に出て低い声で唸る。大型犬の地を這うような唸り声を聞いて平静でいられる人間は少ない。しかしこれには私も驚いた。吹雪は日中散歩している時に、私が誰とボディタッチしても全然気にする様子はない。どうも「夜はアブナイ!」と思っているらしい。

「そっかぁ、自分を触られるのは構わないけど、お母さんに近寄るのは許せないんだねぇ」と感心する学生。

「こんな遅くに女の子が一人で散歩しているってどうかと思ったけど、この犬なら安心だね」

 うん、そうだね。ヒトを見れば飼い主なんてお構いなし、スタコラサッサ、一目散に逃げる役立たずのコヨーテ犬とは雲泥の差だ。

 エンジュは決して駄犬ではない。しかし忠犬でないことも確かだ。


 しかしこの日を境に、私は吹雪にシュッツフントの訓練を施すことをやめた。シュッツフントとはドッグスポーツの一種で、服従、追跡、防御能力を競う、いわゆる警察犬のベースとなる訓練だ。正確には、シュッツフントのうち、『防御』を教えるのをやめた。防御と言えば聞こえは良いが、言葉を変えれば『攻撃』。つまり如何に上手く人間を攻撃し、取り押さえ、そして命令と共に攻撃を止めるか。


 吹雪は上手く訓練すればシュッツフントでかなりいい線まで行けたと思う。しかしあまりに訓練され過ぎた犬は飼い主を選ぶ。私が飼い主なら問題無い。けれども、私は吹雪を飼うつもりはなかったのだ。


 貰い手の付かなかった何十頭何百頭もの成犬のうち、偶然目に付いた一頭を連れて帰り、躾け直し、病気なら治療し、一生可愛がってくれる飼い主を探す。その犬が私と過ごすのは精々数ヶ月、長くて一年。一銭にもならないボランティアという名の趣味。これを焼け石に水の偽善と言うヒトもいるだろう。別に他人にどう思われようと構わない。趣味とはそういうものだろう。


 吹雪を欲しいと申し出るヒトは多かったが、これぞと言うヒトが見つからないまま半年が過ぎた。吹雪は非の打ち所がない犬になり、私は少し無理をしてでも彼を自分で飼おうかと考え始めていた。しかし一人暮らしのワンベッドルームでデカイ犬二頭はキツイ。他の犬を保健所から引き取ることも出来なくなる。そもそもこのアパートで飼える犬って体重制限が二十キロだったんだよね。新しいアパートを探すか。


 そんな時に出会ったのが、Tさんという女性警察官だった。三十代、小柄で筋肉質、そして素晴らしい射撃の名手だった彼女は、動物虐待の現場で犯人の男が気絶するまで馬乗りになって殴り続ける程の動物好きだった。バリバリの麻薬捜査官として活躍していた彼女だが、若い頃に回されたハイウェイパトロールは二日でリタイアしたそうな。理由はハイウェイで轢死しているリスやアライグマを見ると泣き出してしまい、仕事にならないから。

 彼女の所属する州警察は、保健所などで見つけた犬を警察犬として訓練して使うことで有名だった。それは決して悪いことではない。寧ろ素晴らしいことだろう。しかし私は私の犬を警察犬にするつもりは毛頭ない。激しい訓練とキツイ仕事で、警察犬達は七〜八歳でボロボロになる。だから、初めてTさんがメールしてきた時、「警察犬として使う気が少しでもあるなら絶対にあげません」と私は素っ気無かった。

「神に誓って絶対にそんなことはしない。私は人生のパートナーとなってくれる犬を探しているの!」

 血判でも送ってきそうな勢いだった。


 千二百キロの距離を運転してTさんは吹雪に会いに来た。動物を巡って様々な人を見てきたが、後にも先にもTさんほど動物を大切にする人には会ったことがない。この人なら私よりも吹雪を愛するだろうと思った。


 そして吹雪は貰われていった。


 Tさんは吹雪を溺愛した。吹雪のために新車を買い、広い庭付きの家を買い、家中にクーラーを取り付け、可能な限り吹雪を連れて仕事に行く。しかし、Tさんを含む、私と吹雪を知る全ての人が、「吹雪がイズミと離れるなんて絶対に無理」と思っていた。私も実は、吹雪は結局Tさんに懐かずに帰ってくるかもしれないと覚悟していた。もしそうなったら、もう私が一生飼ってやろう。

 しかし予想に反し、吹雪は結構ケロリとしていたようだった。話を聞いていると、かなり我儘で気儘な生活をしているようだったが、まぁTさんが良いなら別に構わない。吹雪が幸せならそれでいいのだ。上手くやっているようで、ホッとした。

 しかし何の問題もなく二ヶ月経ったある夜、Tさんが泣きながら電話を掛けてきた。


 その日、吹雪とTさんは家の近くの公園へ遊びに行ったらしい。いつものように広い公園の草原でボール投げをしていると、何を思ったのか、突如吹雪が公園の外へ走り出した。呼べど叫べど吹雪は全く振り返らず、そのまま片側三車線、計六車線の道路に飛び込んだ。

 吹雪が死んだ、と思い、クラクションの嵐の中、Tさんも泣きながら車道を走った。


 そして車道を渡った先には、何やら呆然とした表情の吹雪と、いきなり大型犬に飛びつかれて半泣きの女の子がいた。彼女の髪は黒く、真っ直ぐで、腰まで届くほど長かった。


「吹雪がご飯を食べない」とTさんは泣いた。

「明日も食べなかったら、仕事を休んでイズミのところに連れて帰るから」

「まぁ、幸い誰も怪我しなかったんだし、とりあえず一晩様子をみて……」

 Tさんを慰めて電話を切ったものの、私は物凄く後悔していた。


 吹雪は、ずっと私が迎えに来るのを待っていたのだろう。

 帰って来ればいい、と思った。Tさんには大変申し訳ないが、私だって本当は寂しかったのだ。本当は、吹雪を手放したくなかったのだ。


 しかし翌日、吹雪はペロリと朝食を平らげた。そして夜、Tさんのベッドで一緒に眠ったそうだ。知らなかったのだが、それまで吹雪は決してTさんと一緒に寝ようとはせず、Tさんがいくら誘っても、いつも玄関脇で独りで寝ていたそうだ。

 吹雪はもう私が彼を迎えに来ることは無いのだと悟ったのだろう。そして前向きに生きていくことにしたのだ。

 残念ながら吹雪ほど悟れなかった私はそれから三年後、ホワイト・シェパードの仔犬を飼って吹雪二号と名付けることになる。


 あれから十年以上になる。吹雪一号は今でもTさんに可愛がられ、多くの動物達と共に幸せに暮らしている。


 一度だけTさんがやや哀しげに電話を掛けてきたことがある。

「あのね、掃除機をかけていたのよ。そうしたら吹雪がベッドに飛び乗ったんだけど、掃除の邪魔になるからそこで待ってて、って言ったの。それで、夜に眠ろうと思ってベッドに横になったらね……」

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